「博士、データ入力完了です」
「よし。じゃあ今度はこのデータを頼む」
「はい」「みんな、お疲れ様」
「おお、大地か。例のサイバーカードのデータ取得は終わったのか?」
「はい、バッチリです」
「思い出すなぁ…ウルトラマンマックス。あの時はスラン星人に騙されて大変な目にあったっスよね」
「そうそう。マックスさんが助けてくれなかったら大変だったよ」
「そうだったね…そんなマックスは最強最速のウルトラマンと呼ばれてるらしいんだ」
「最強最速!? それは凄そうっスね(*°▽°*)」
「もっと観てみたいな、マックスさんの活躍」
「よしっ、それじゃあ今日はウルトラマンマックスの戦いをみんなで勉強するか」
「「やったぁ!!♪\(^▽^)/」」
「それはいいですね。博士」「うん」
ある夜、駈少年の元に一人の宇宙人が舞い降りた。
「初めまして。自分の姿になってもいいかい? これは移動体の状態なんだ。長くこの状態でいると僕は大気に溶けてしまう」
”こ…ここは怒らせちゃ不味い”
「いいかな?」「ど、どうぞお楽に」
”どうか、見た目癒し系でありますように(>人<)”
「ごめんよ驚かせて」「に、人間の姿になれんの?」
「ああ。擬態だけど」
「おんなじだ。アンタ、破壊したり征服したり操ったりしないよな?」
「しないよ、そんな事ぉ\=/(´°д°`)…僕はキーフ」
「あっ俺、駈」「よろしく駈(*°▽°*)」
「じゃあキーフはさ、その惑星ネリルって星の宇宙飛行士だったんだ」
「ああ。惑星ネリルはもう寿命が尽きかけていてね、僕は仲間達が移住できる星を探して宇宙探査に出てたんだ。
…けど、ワープ航法する宇宙船では短い時間でも母星では遥かに長い時が経ってしまう。新しい惑星は見つからず僕が任務交代の為に母星に戻った時、惑星ネリルは既に消滅してしまっていた…」
「キーフはそれからずっと一人で宇宙を旅してたの?」
「地球はねぇ駈、僕が初めて出会った命の惑星なんだ…誰かと話しをするなんてホントなんて久しぶりなんだろう」
「俺、明日地球を案内してやるよ。綺麗なトコいっぱいあるんだ。キーフ、どんなトコ行きたい?
帰る場所も仲間も失くして、ずっと一人で旅してるなんて自分ならどんなに辛いだろうと思った。俺はとにかくキーフを喜ばしたかった。けどそん時、俺はまだキーフがどんなに不思議な異星人なのかちっとも分かっちゃいなかったんだ」
「エリー、昨日の円盤の情報はどうだ?」
「近所の市民から昨夜緑色の光を見たという情報が数件」
「よし。念の為、地上パトロールを頼む」
「「「「了解!」」」」
その頃、駈はキーフを案内していた。
「凄い。なんて素晴らしいんだ(*°▽°*)」
地球の人々や自然に触れて感動するキーフ。
「水だ。水がいっぱいある…」
「あっちには木だっていっぱいあんだぜ」
「駈、あの木まで競走しよう♪」
「競走ってのはよーいドンで始まるもんで…キーフ?」
「たくさんの水…たくさんの木…たくさんの仲間…命の惑星だ」
「このまま人間の格好で暮らせばいいじゃん。分かんない事は何だって俺が教えてやるから」
「駈は何故そんなに僕に人間の姿でいろって言うんだい?」
「それはその…あっ、喉乾いたから何か買ってくるな」
地球が異星人による侵略行為に晒されているという現状を知ってしまうキーフ。
「駈、地球の人達は異星人を敵だと思ってるんだね。それで駈は僕に人間の姿でいろって言ったんだね」
「地球じゃ異星人は人間を傷つける者、侵略しに来る者だと思われてる。俺もキーフに会うまでそう思ってた。
ヤバい、DASHだ」
「DASHってここに書いてる怪獣や異星人から地球を守ってる人達かい?」
「そうだよ! 早く逃げないと 何やってんだよ、逃げないと捕まるだろ!」
「駈…僕はあの人達と行く」
「キーフは異星人なんだぞ! 捕まったらもうこんな風に自由に走り回ったりできなくなんだぞ!」
「僕は悪い事を何もしていない。これからも絶対にしない。だから行くんだ」
「何訳分かんない事言ってんだよ!…」
駈に笑顔で別れを告げ、自ら出頭するキーフ。
「僕はネリル星から来たキーフ。僕はこの星の人間を傷つけたりしない」
「僕はカイト。取り敢えず僕達のベースへ…」
「君は・・・」
DASHに投降したキーフは特別調査団による分析・検査を受けていた。だが度重なる検査の連続で日に日に衰弱していった。
「キーフに攻撃能力がない事はもう分かってる筈です! ろくに休息もとらせず連日こんなに立て続けに検査をしたのではキーフが弱るのは当たり前です!」
「キーフは捕獲された訳じゃない、自分から僕達の所へ出てきたんです」
「そう、つまり侵略者のスパイかも知れない。我々は一刻も早くあのエイリアンの全てを知る必要がある訳です」
「キーフ…彼の名前はキーフです。あのエイリアンじゃナイ」
「では、検査があるので失礼」
「弱って死んじまったら、あんたの責任だぞ!」
その夜、ショーンの協力で監視の目を盗んでキーフに面会するカイト。
「カイト、5秒後にビデオに切り替える」
『了解』
「君なんだね…この星を守ってる巨人は」
「ごめん…何もできなくて」
「これは当たり前の事だよ。異星人はこれまで何度も地球を侵略しようとしてきたんだ」
「何故逃げ出さないんだ!? こんな思いをしなくても君は光粒子体になって今すぐここから逃げられるんだろ?」
「ああ…けど、今逃げれば人間から信頼は得られない」
「人間は…君を一生研究所から出さないかも知れない」
「分かってる」
「キーフ、どうして…何が君をそうさせるの?」
「サー・ヌーシュ…僕の故郷の言葉だ」
「サー・ヌーシュ…?」
「カイト、すぐに部屋を出て!」
「また来る」「カイト、一つだけ頼みがある」
「ネリル星人なんてさっさとやっつけちまえばいいのにな」
「自分で友好的なんて言うのが怪しすぎだよな」
「そんなの分かんねえだろ! 人間にだって悪い事する奴はいるんだ! 異星人にだっていいのと悪いのがいるかも知んないだろ!」
「何だよお前?」
「はい、やめようねぇ~」
「何なら俺と運動するか? 鍛えてやるぞぉ~」
「余計な事すんなよ」
「キーフが君に会いたがってる。彼の身体は弱ってるんだ」
「だから俺は行くなって言ったんだ! 人間のままいろって言ったんだ!」
「駈…キーフは今日の夕方、HEARTの研究施設に移される。どうする? 君が決める事だ」
「キーフが…人間の姿になるんだったら会う」
「ううっ…」「キーフ!?」「キーフ!」
「少し休ませないと危険だわ!」
「早く立たせろ! 輸送機が待ってる」
「では、機内にすぐ救急体制を整えなさい!」
「私に指図をする気ですか?」
「キーフを失えば、あなた方は研究もできないでしょ! すぐに医療室へ」
「はい」「その前に少しだけ時間を戴けませんか?」
「キーフ!」「駈…君にどうしても話しておきたい事があったんだ…」
「身体…大丈夫なのか!? 何でこんな…」
「聞いて駈、僕の後にもこの美しい惑星を好きになって心から人間と友達になりたいと思う異星人がきっと現れる。彼らは異星人の姿をしてるせいで侵略者だと思われてしまう…そんな時、もし過去に一人でも人間の信頼を得て本当の友達になれる異星人がいたら…少しは違うと思うんだ。
僕はね駈、その最初の一人になろうと決めたんだ」
「その時、俺は初めてキーフが見ているとてつもない未来の事を知った。それは色んな種類の友好的な異星人がありのままの姿で人間と友達になってる未来だ。キーフはそんなとてつもない未来の為に自分の一生を賭けたんだ。
キーフ…ネリル星人の姿になってくんないか。キーフはどんな格好してても俺、友達だから」
「エリアJT-412に異変。異生命体、接近します」
巨大異星人ゴドレイ星人が出現した。
「キーフ!」「あのエイリアンはスパイだったんだ! あいつが異生命体を呼んだんだ!」
「キーフはんな事しねえよ!」
「異星人の頭部にビームを集中しろ!」
「「了解!」」「くそぉ、何でこんな時に!」
ゴドレイ星人のビームがカイトのダッシュバード1を掠める。
カイトはマックスに変身し、ゴドレイ星人に立ち向かう。
「くそっ、避難が間に合わない!」
マックスはマックスカノンでゴドレイ星人の両腕を破壊するが…。
驚異の再生能力がゴドレイ星人の両腕を復活させる。
「キーフ?」「何故こんな酷い事を…」
ゴドレイ星人の非道な攻撃に怒りを覚えるキーフ。
「キーフ! 逃げろォ!! 逃げろォォォ!!」
キーフは大気に溶けてしまうと知りながらも光粒子体の盾となってゴドレイ星人の攻撃を受け止め人々を守った。
そしてそのまま消えていくキーフ。
「キーフ!!(°□°;)」
マックスギャラクシーを召喚し、ギャラクシーカノンでゴドレイ星人を倒すマックス。
地球を愛した一人の異星人の命を賭けた行為がマックスを勝利に導いた。
「俺、ここからあの木までキーフと競走したんだ」
「サ・ヌーシュ…キーフが教えてくれた言葉だ。ネリル星の言葉で『憧れ』という意味だと」
「憧れ…」
「憧れは僕達の手と足を動かす。つまづいても倒れても、あの遥かな地平に辿り着こうと僕達は歩き続ける」
「俺はキーフが憧れた遥かな地球の未来を思った。大気に溶けたキーフはきっとこの地球の風の中にいる。そして大地を吹き当たりながらキーフはこの惑星の未来を見つめている…そう思った」
「ネリル星人のキーフが自分の命を賭けて可能性を示してくれた」
「あの勇気ある行動がなければ、人間と宇宙人の溝は深まる一方だったかも知れんなぁ。逆に言えばいつの時代も異なる種の友好は簡単ではないという事だ」
「でもでも、あたし達は博士と仲良しだよ」
「それにゴールド星人とだって手を取り合えたっス」
「そうだね。ゴールド星人テルと協力しなかったら、石化魔獣ガーゴルゴンにはきっと勝てなかった」
「あの時俺は宇宙人との共存の可能性を確かに感じたんだ」
「一つ一つの積み重ねが融和の未来に繋がっていく。千里の道も一歩からとはよく言ったものだな」
「理想の世界の実現は俺達人間次第…二人とも頑張ろうね」
「「うん!」」「うん」
「地球に降り立った食いしん坊のファントン星人。彼が地球に落としてしまったのは無限に増え続ける非常食だった。
ウルトラマンメビウスと仲間達はこの非常食を元に戻せるのか?
次回新ウルトラマン列伝『守れメビウス! ファントンの落し物』」
「よし。じゃあ今度はこのデータを頼む」
「はい」「みんな、お疲れ様」
「おお、大地か。例のサイバーカードのデータ取得は終わったのか?」
「はい、バッチリです」
「思い出すなぁ…ウルトラマンマックス。あの時はスラン星人に騙されて大変な目にあったっスよね」
「そうそう。マックスさんが助けてくれなかったら大変だったよ」
「そうだったね…そんなマックスは最強最速のウルトラマンと呼ばれてるらしいんだ」
「最強最速!? それは凄そうっスね(*°▽°*)」
「もっと観てみたいな、マックスさんの活躍」
「よしっ、それじゃあ今日はウルトラマンマックスの戦いをみんなで勉強するか」
「「やったぁ!!♪\(^▽^)/」」
「それはいいですね。博士」「うん」
ある夜、駈少年の元に一人の宇宙人が舞い降りた。
「初めまして。自分の姿になってもいいかい? これは移動体の状態なんだ。長くこの状態でいると僕は大気に溶けてしまう」
”こ…ここは怒らせちゃ不味い”
「いいかな?」「ど、どうぞお楽に」
”どうか、見た目癒し系でありますように(>人<)”
「ごめんよ驚かせて」「に、人間の姿になれんの?」
「ああ。擬態だけど」
「おんなじだ。アンタ、破壊したり征服したり操ったりしないよな?」
「しないよ、そんな事ぉ\=/(´°д°`)…僕はキーフ」
「あっ俺、駈」「よろしく駈(*°▽°*)」
「じゃあキーフはさ、その惑星ネリルって星の宇宙飛行士だったんだ」
「ああ。惑星ネリルはもう寿命が尽きかけていてね、僕は仲間達が移住できる星を探して宇宙探査に出てたんだ。
…けど、ワープ航法する宇宙船では短い時間でも母星では遥かに長い時が経ってしまう。新しい惑星は見つからず僕が任務交代の為に母星に戻った時、惑星ネリルは既に消滅してしまっていた…」
「キーフはそれからずっと一人で宇宙を旅してたの?」
「地球はねぇ駈、僕が初めて出会った命の惑星なんだ…誰かと話しをするなんてホントなんて久しぶりなんだろう」
「俺、明日地球を案内してやるよ。綺麗なトコいっぱいあるんだ。キーフ、どんなトコ行きたい?
帰る場所も仲間も失くして、ずっと一人で旅してるなんて自分ならどんなに辛いだろうと思った。俺はとにかくキーフを喜ばしたかった。けどそん時、俺はまだキーフがどんなに不思議な異星人なのかちっとも分かっちゃいなかったんだ」
「エリー、昨日の円盤の情報はどうだ?」
「近所の市民から昨夜緑色の光を見たという情報が数件」
「よし。念の為、地上パトロールを頼む」
「「「「了解!」」」」
その頃、駈はキーフを案内していた。
「凄い。なんて素晴らしいんだ(*°▽°*)」
地球の人々や自然に触れて感動するキーフ。
「水だ。水がいっぱいある…」
「あっちには木だっていっぱいあんだぜ」
「駈、あの木まで競走しよう♪」
「競走ってのはよーいドンで始まるもんで…キーフ?」
「たくさんの水…たくさんの木…たくさんの仲間…命の惑星だ」
「このまま人間の格好で暮らせばいいじゃん。分かんない事は何だって俺が教えてやるから」
「駈は何故そんなに僕に人間の姿でいろって言うんだい?」
「それはその…あっ、喉乾いたから何か買ってくるな」
地球が異星人による侵略行為に晒されているという現状を知ってしまうキーフ。
「駈、地球の人達は異星人を敵だと思ってるんだね。それで駈は僕に人間の姿でいろって言ったんだね」
「地球じゃ異星人は人間を傷つける者、侵略しに来る者だと思われてる。俺もキーフに会うまでそう思ってた。
ヤバい、DASHだ」
「DASHってここに書いてる怪獣や異星人から地球を守ってる人達かい?」
「そうだよ! 早く逃げないと 何やってんだよ、逃げないと捕まるだろ!」
「駈…僕はあの人達と行く」
「キーフは異星人なんだぞ! 捕まったらもうこんな風に自由に走り回ったりできなくなんだぞ!」
「僕は悪い事を何もしていない。これからも絶対にしない。だから行くんだ」
「何訳分かんない事言ってんだよ!…」
駈に笑顔で別れを告げ、自ら出頭するキーフ。
「僕はネリル星から来たキーフ。僕はこの星の人間を傷つけたりしない」
「僕はカイト。取り敢えず僕達のベースへ…」
「君は・・・」
DASHに投降したキーフは特別調査団による分析・検査を受けていた。だが度重なる検査の連続で日に日に衰弱していった。
「キーフに攻撃能力がない事はもう分かってる筈です! ろくに休息もとらせず連日こんなに立て続けに検査をしたのではキーフが弱るのは当たり前です!」
「キーフは捕獲された訳じゃない、自分から僕達の所へ出てきたんです」
「そう、つまり侵略者のスパイかも知れない。我々は一刻も早くあのエイリアンの全てを知る必要がある訳です」
「キーフ…彼の名前はキーフです。あのエイリアンじゃナイ」
「では、検査があるので失礼」
「弱って死んじまったら、あんたの責任だぞ!」
その夜、ショーンの協力で監視の目を盗んでキーフに面会するカイト。
「カイト、5秒後にビデオに切り替える」
『了解』
「君なんだね…この星を守ってる巨人は」
「ごめん…何もできなくて」
「これは当たり前の事だよ。異星人はこれまで何度も地球を侵略しようとしてきたんだ」
「何故逃げ出さないんだ!? こんな思いをしなくても君は光粒子体になって今すぐここから逃げられるんだろ?」
「ああ…けど、今逃げれば人間から信頼は得られない」
「人間は…君を一生研究所から出さないかも知れない」
「分かってる」
「キーフ、どうして…何が君をそうさせるの?」
「サー・ヌーシュ…僕の故郷の言葉だ」
「サー・ヌーシュ…?」
「カイト、すぐに部屋を出て!」
「また来る」「カイト、一つだけ頼みがある」
「ネリル星人なんてさっさとやっつけちまえばいいのにな」
「自分で友好的なんて言うのが怪しすぎだよな」
「そんなの分かんねえだろ! 人間にだって悪い事する奴はいるんだ! 異星人にだっていいのと悪いのがいるかも知んないだろ!」
「何だよお前?」
「はい、やめようねぇ~」
「何なら俺と運動するか? 鍛えてやるぞぉ~」
「余計な事すんなよ」
「キーフが君に会いたがってる。彼の身体は弱ってるんだ」
「だから俺は行くなって言ったんだ! 人間のままいろって言ったんだ!」
「駈…キーフは今日の夕方、HEARTの研究施設に移される。どうする? 君が決める事だ」
「キーフが…人間の姿になるんだったら会う」
「ううっ…」「キーフ!?」「キーフ!」
「少し休ませないと危険だわ!」
「早く立たせろ! 輸送機が待ってる」
「では、機内にすぐ救急体制を整えなさい!」
「私に指図をする気ですか?」
「キーフを失えば、あなた方は研究もできないでしょ! すぐに医療室へ」
「はい」「その前に少しだけ時間を戴けませんか?」
「キーフ!」「駈…君にどうしても話しておきたい事があったんだ…」
「身体…大丈夫なのか!? 何でこんな…」
「聞いて駈、僕の後にもこの美しい惑星を好きになって心から人間と友達になりたいと思う異星人がきっと現れる。彼らは異星人の姿をしてるせいで侵略者だと思われてしまう…そんな時、もし過去に一人でも人間の信頼を得て本当の友達になれる異星人がいたら…少しは違うと思うんだ。
僕はね駈、その最初の一人になろうと決めたんだ」
「その時、俺は初めてキーフが見ているとてつもない未来の事を知った。それは色んな種類の友好的な異星人がありのままの姿で人間と友達になってる未来だ。キーフはそんなとてつもない未来の為に自分の一生を賭けたんだ。
キーフ…ネリル星人の姿になってくんないか。キーフはどんな格好してても俺、友達だから」
「エリアJT-412に異変。異生命体、接近します」
巨大異星人ゴドレイ星人が出現した。
「キーフ!」「あのエイリアンはスパイだったんだ! あいつが異生命体を呼んだんだ!」
「キーフはんな事しねえよ!」
「異星人の頭部にビームを集中しろ!」
「「了解!」」「くそぉ、何でこんな時に!」
ゴドレイ星人のビームがカイトのダッシュバード1を掠める。
カイトはマックスに変身し、ゴドレイ星人に立ち向かう。
「くそっ、避難が間に合わない!」
マックスはマックスカノンでゴドレイ星人の両腕を破壊するが…。
驚異の再生能力がゴドレイ星人の両腕を復活させる。
「キーフ?」「何故こんな酷い事を…」
ゴドレイ星人の非道な攻撃に怒りを覚えるキーフ。
「キーフ! 逃げろォ!! 逃げろォォォ!!」
キーフは大気に溶けてしまうと知りながらも光粒子体の盾となってゴドレイ星人の攻撃を受け止め人々を守った。
そしてそのまま消えていくキーフ。
「キーフ!!(°□°;)」
マックスギャラクシーを召喚し、ギャラクシーカノンでゴドレイ星人を倒すマックス。
地球を愛した一人の異星人の命を賭けた行為がマックスを勝利に導いた。
「俺、ここからあの木までキーフと競走したんだ」
「サ・ヌーシュ…キーフが教えてくれた言葉だ。ネリル星の言葉で『憧れ』という意味だと」
「憧れ…」
「憧れは僕達の手と足を動かす。つまづいても倒れても、あの遥かな地平に辿り着こうと僕達は歩き続ける」
「俺はキーフが憧れた遥かな地球の未来を思った。大気に溶けたキーフはきっとこの地球の風の中にいる。そして大地を吹き当たりながらキーフはこの惑星の未来を見つめている…そう思った」
「ネリル星人のキーフが自分の命を賭けて可能性を示してくれた」
「あの勇気ある行動がなければ、人間と宇宙人の溝は深まる一方だったかも知れんなぁ。逆に言えばいつの時代も異なる種の友好は簡単ではないという事だ」
「でもでも、あたし達は博士と仲良しだよ」
「それにゴールド星人とだって手を取り合えたっス」
「そうだね。ゴールド星人テルと協力しなかったら、石化魔獣ガーゴルゴンにはきっと勝てなかった」
「あの時俺は宇宙人との共存の可能性を確かに感じたんだ」
「一つ一つの積み重ねが融和の未来に繋がっていく。千里の道も一歩からとはよく言ったものだな」
「理想の世界の実現は俺達人間次第…二人とも頑張ろうね」
「「うん!」」「うん」
「地球に降り立った食いしん坊のファントン星人。彼が地球に落としてしまったのは無限に増え続ける非常食だった。
ウルトラマンメビウスと仲間達はこの非常食を元に戻せるのか?
次回新ウルトラマン列伝『守れメビウス! ファントンの落し物』」