「あ"~…はぁあああ…腹が減ったなぁ何か食べ物はないか?」
「またっスかぁ さっきラーメン40杯食べたばっかじゃないスか」
「流石一日13度の食事を摂るファントン星人」
「みんなが皆そんなに食べてたら、ファントン星ではいくら食べ物があっても足りなくなっちゃうね」
「うぅん、確かにかつてファントン星では深刻な食糧不足が起きた事があった。しかしその危機は我が偉大なる先人の努力と地球人との間に生まれた友情によって救われたのだ」
「博士の前にもファントン星人と地球人の交流があったんですか?」
「ああ。こことは別次元の地球でだがな」
「違う次元?って事はだよ…Xioじゃない防衛チームがいるって事!?」
「正解。その地球を守るのはCREW GUYSという防衛チーム。そして…」
「もしかして、ウルトラマンも!」
「大正解!メビウスという若きウルトラマンが活躍していたのだ。聞きたくば教えてやろうd(°`▽´°)
題してファントンの落し物! 始まり始まり~~拍手拍手ぅ、パチパチィ~ダァハハハ♪」
「GUYSスペーシーが!?」
「大気圏内に停泊する異星の宇宙船を捕捉したそうです」
「あの化物が仲間でも呼びやがったか」
「いや、青い巨人の方かも知れんぜ」
「ツルギ…」
「どちらにしろ、早く先制攻撃をかければ良いのだ。ハハハ…」
「その宇宙船が敵だって確証はあるんですか?」
「昔から宇宙人は敵と相場が決まっておろうが! アハハハハハ…(^`▽´^)」
「怪獣頻出期は同時に多くの宇宙人に地球が襲われた時期ですもんね」
「確かに。その時期のトラウマで殆どの地球人に反宇宙人感情があるのは事実だし」
「そうなんですか…」
「搭乗者は確認できてるんですか?」
「ええ、宇宙語による通信が遅れているだけです。現在総本部でパン・スペース・インタープリターを使った翻訳が進められているようですが、何分にもCPUに癖があり取り廻しが容易ではないらしく…」
「その通信、聞かせてもらえませんか」
『ガーショワンジャラージョ、フォーントンワァル…』
「分っかりにくい宇宙語だな(~△~;)。これじゃパン・スペース・インタープリターが音を上げるのも無理ないや」
「宇宙訛りが酷いですね」
「うん…ミライ君も分かるの?」
「えっ…ああ、趣味でちょっと」
「いいからチャッチャと訳せ」
「ウチらはファントン星人…アル? アンタらの星の時間で6時間後、指定する座標に降りる…アル?」
「6時間後って事は…」
「この通信が遅れたのは約5時間前です」
「って事は…すぐじゃねえか!」
「座標は分かる?」
「ええ。出します」
「また日本だというのか」
「通訳が必要だね。よろしく」
「GIG!」「GUYS、サリーゴー!」
「時間です」
「ファ~ント~ン」「あっ♪」
「何だ!?」「コイツ、どっから?」
「へぇ~大気圏外から転送で来られるのか」
「フォイゴォ、ガラウィンディアル」
「ヴァイゴォガンラン。あっ銃は納めてください」
「ヘェモダンモシャンモンア~ル」
「ある物の搜索に手を貸してほしい…アル」
「ある物?」「ミーユイミー、グーウー」
「フォントントタイダフォガチィチィチュグェア~ル」
「食糧が欲しいんだって」
「「「えっ!!!?」」」「バゴォン♪」
ついつい宇宙人のボロが出そうになるミライw
「お口に合うかどうか分からんが…お近づきの印にご馳走しよう。地球人を代表して私からの、あっ奢りだ」
ファントン星人は急に立ち上がり、突然踊りだす。
「ファントン星は深刻な食糧不足に襲われており、あのファントン星人達は食材探しの旅をしながらシーピン929…非常食の開発に従事していたそうです。だけど母星に戻る途中に宇宙船に事故が発生、開発に成功していたシーピン929が地球に落ちてしまい…」
「回収に降りてきたんですね」
「でもぉ、そんな物が落ちて来たなんて報告は…」
「勿論入っていません。シーピン929って酷く小さい物なんですよ」
「どういう事!? だって母星の食糧危機を回避するとなると…」
「非常食は大量に必要の筈…だろ?」
「シーピン929って、この位に圧縮されてるらしいんですよ」
「んなもん、どうやって見つけ出せっつーんだよ?」
「大丈夫です。落下地点はファントン星人が把握していました」
踊り終わるとようやく食卓につくファントン星人。
「失礼しまーす」
「食べるぞ」「ええ。今のは食前の儀式みたいですね」
「食前の儀式? あぁああっ コラコラ、これは食べ物ではない!」
「皿も食べる、と…」
「そんな事は書かんでもよい!」
「ファントン星人によれば、落下地点は
暁市北区一帯です。シーピン929を発見次第お渡しした容器に収納してください、との事でした。皆さん頑張ってくださいね」
「つーか、そもそも何で俺達だけで探さなきゃなんねーんだ? ファントンの奴も手伝うのが道理だろぉ(`△´)おかしぃ」
「無理ですよ! 宇宙人を町に出したら大変な事になります。それに今ファントン星人は…」
「ああぁ私の半年分の食券…あっという間に平らげたと思ったら! あぁああ切っちゃった」
「ファントン星には食後に眠る慣習があるみたいですねぇ」
「牛になるぞぉぉー牛にぃぃ!」
「ただの迷信でしょ?」
「そんな事ない!」
「ハァイ、チーズ♡」
ミライはテレパシーでシーピン929のある廃工場を見つけ出す。
「イテッ、リュウさぁん」
「なぁにサボってんだ?(°`□´°)و」
「見つけました」
「はっ? ああ? おいちょっと待てよ」
そこには謎の女(ボガール)の姿が。
「あれがシーピンなのか?」
「そんなに美味しそうじゃないわね」
「お手柄だったな、アミーゴd(>▽°)」
「とっとと済ましちまうぞ」
無事にシーピン929の回収に成功したかと思われたが…。
「アイツは!」
謎の女はシーピンの入った収納器を破壊した。
「アイツがやったのか!?」
「見てください!」
「何これ!? ヤバくない!?」
「起きろォォ━━━!! お前の非常食が大変な事になっておる!!」
どんどん膨張していくシーピン929。
「何だ?」「シーピン929の圧縮は摂氏10℃以上に8時間晒されてると設定が解除される仕組みだったらしいですよ」
『じゃあ実際の大きさに戻っちまった訳か』
「実際の大きさ…!?」
「シンファイ、ファンチンカンラ!?」
「ウゥウウ…ファンチョンルージュンソンチェンア~ル…(´~`) °。」
「食事の後の睡眠は空腹を抑える為に非常に大切な事、アル…そんな場合じゃないんだよ! チュウシンツァイ、ファンチェシーピン!」
「ファンチェルーインシーピンシャアァルワァア~ル…ZZZ」
「ええっ そんな…先に言ってくれよ」
「どうかしたのかな?」
「このままじゃ地球の最後です…」
「どういう事なんだ!?」
「また大きくなりやがったぜ」
「テッペイ君、勿体ぶってないで!」
「シーピン929は地球の大気を材料にして積大していくんです! 恐らく無限に…」
「ファントン星人にもう一度圧縮してもらう事はできないんですか!?」
「それには宇宙船が必要らしいんですけど、事故で故障した宇宙船の大気圏突入は無理だそうで…」
「成す術な無しだとぉ…」
『メテオールがあるじゃないですか』
「本来、秘匿技術であるメテオールを市街地でこうも大胆に運用する事など稀である! 但し、私の偉大だったればこそ総本部も♪…」
『ウフッウフン!』
「あっこれはこれはミサキ女史、私の指揮により既に一帯の封鎖は完了しております♪」
『ご苦労様。作戦の概要を確認しておきます』
「高高度気球を使い高度60キロに設置したメテオール重力偏光板にガンローダーから電力を供給、シーピンを周囲の空気ごと吸い上げます。5Gの加速で吸い上げられたシーピンは7秒後に音速を突破、メテオールの限界時間1分を待たずに重力偏光板へ到達。管制により宇宙へ弾き出された後はファントン星人が宇宙船で回収するでしょう。
ご健闘をお祈りします」
「健闘も何も…俺達は見てるだけだっつーの。テッペイ、とっとと送り出し… Σ(°Д°;)!! あれは…ワリィ、ちょっと抜けるわ」
「リュウさん、何処に行くんですか!?」
「どうしちゃったんでしょう?」
謎の女はボガールとなって、シーピンを食らおうと迫る。
「あれ、この間海の中に現れた…!」
「まさか、シーピン929を!?」
「食べる気か!…ひょっとして、アイツがファントン星人の宇宙船を!?」
「シーピンが食べられちゃうとファントン星の…」
「食糧危機が回避できません!」
「じゃあファントン星人は…ミライ君!?」
「テッペイ」「ガンローダー、急いでください!」
「「GIG!」」
「電力供給開始、バリアブルパルサー!」
「重力偏光板、作動を確認」
ミライはメビウスに変身してボガールを食い止める。
「ウルトラマンメビウス!(°▽°)」
「メビウスはシーピン929を守る気だ!」
「ああっぶうぅぅうう」
「まだなのかよ… よし、あと7秒だ! 頼むぞウルトラマンメビウス!」
シーピンを奪わんと尻尾で捕獲しようとするボガールを阻止するメビウス。
男を追跡していたリュウはその面影に死んだと思われていた元上司を重ねていた。
「セリザワ隊長?…セリザワ隊長ォォ!! やっぱりだ…生きてたんですね隊長…」
『誰だ、お前』「えっ!?」
「今度はメビウスを食べる気か!(°Д°;)」
セリザワと思しき男の右腕からナイトブレスが具現化する。
男はハンターナイトツルギに変身した。その光景に驚愕するリュウ。
ツルギはボガール目がけてナイトシュートを発射。だが光線が届く前にボガールは姿を消し、そのまま街を破壊してしまう。
ツルギの介入で無残に瓦礫と化した町に呆然とするメビウスはボガールを倒す為なら周りを顧みないツルギのやり方に怒りを覚えた。
もうここには用はないと撤退するツルギ
「オワングァァ~」
「やれやれ、傍迷惑な奴だったな」
「ファント~ン」「わっΣ(°Д°;)」
「エンガハンギョビンタオアンラァ」
「言い忘れた事?」
「モオチャンユゥボンツルギアァル」
「あの青い巨人はツルギ」
「ツルギフルオゴマリスキッチュボガールアルネ」
「その目的はボガール」
「ユウボンジェ」「あの生命体の抹殺」
「マラシダホ。ヘヘヘェ」「おおっ」
「キエテコシキレキレテ♪」
「えっ!?」「ファント~ン♪」
「ハハッ脅かしやがって」
「ああぁっ全く私の半年分の食券を…っておぉ、いなくなったのか。帰ったのか?」
「何にも挨拶なしとは失礼千万な奴」
「全く…ン?」「何ですこれは?」
「ひょっとして置き土産とか?」
「きっとぉ御礼ですよ。あたし達への」
「どれどれちょっと拝借…」
「宇宙語ですね。食糧一年分…手配がつき次第お送りします」
「おおっそれはそれは。フフフ」
「ハハハハハ」
「…シーピン一年分」「はぁ!?」
「うわっ!…おっきくなってきた♪」
「ふざけるなっ!!」「おっきくなってきたって補佐官♪」
「ところでさ、ファントン星人は別れ際に何て言ったの?」
「キエテコシキレキレテですか…ボク、君、友達って意味です」
「アッハハ…」「じゃあファントン星人はあたし達地球人の事を?」
「当然だ。あれだけの事をしてやったんだ」
「それって、宇宙人が敵だけじゃないって事の証明になりますよね!」
「まぁそうだな」「あたしもいつか言えるといいなぁ」
「宇宙人にか?」「メビウスに。キエテコシキレキレテ…ねっ♪」
「キエテコシキレキレテ…」
「相手への友情を伝える宇宙語?」
「うん。大地、これはお前さんの夢の実現に役立つ言葉じゃないか?」
「いつか宇宙のみんなと友達になれる未来…博士やエックス、そして仲間が一緒ならきっと叶えられますよね!」
「うん。その意気だ、大地(°▽<)و」
「はい!」
「人類の危機を救い、地球人と兄弟のように仲良くしたいというザラブ星人。だが彼の周りでは怪しい出来事が起こっていた。
遂にはウルトラマンまでもが町を破壊し始める!
次回新ウルトラマン列伝『にせウルトラマン現る!? 遊星から来た兄弟』」
「またっスかぁ さっきラーメン40杯食べたばっかじゃないスか」
「流石一日13度の食事を摂るファントン星人」
「みんなが皆そんなに食べてたら、ファントン星ではいくら食べ物があっても足りなくなっちゃうね」
「うぅん、確かにかつてファントン星では深刻な食糧不足が起きた事があった。しかしその危機は我が偉大なる先人の努力と地球人との間に生まれた友情によって救われたのだ」
「博士の前にもファントン星人と地球人の交流があったんですか?」
「ああ。こことは別次元の地球でだがな」
「違う次元?って事はだよ…Xioじゃない防衛チームがいるって事!?」
「正解。その地球を守るのはCREW GUYSという防衛チーム。そして…」
「もしかして、ウルトラマンも!」
「大正解!メビウスという若きウルトラマンが活躍していたのだ。聞きたくば教えてやろうd(°`▽´°)
題してファントンの落し物! 始まり始まり~~拍手拍手ぅ、パチパチィ~ダァハハハ♪」
「GUYSスペーシーが!?」
「大気圏内に停泊する異星の宇宙船を捕捉したそうです」
「あの化物が仲間でも呼びやがったか」
「いや、青い巨人の方かも知れんぜ」
「ツルギ…」
「どちらにしろ、早く先制攻撃をかければ良いのだ。ハハハ…」
「その宇宙船が敵だって確証はあるんですか?」
「昔から宇宙人は敵と相場が決まっておろうが! アハハハハハ…(^`▽´^)」
「怪獣頻出期は同時に多くの宇宙人に地球が襲われた時期ですもんね」
「確かに。その時期のトラウマで殆どの地球人に反宇宙人感情があるのは事実だし」
「そうなんですか…」
「搭乗者は確認できてるんですか?」
「ええ、宇宙語による通信が遅れているだけです。現在総本部でパン・スペース・インタープリターを使った翻訳が進められているようですが、何分にもCPUに癖があり取り廻しが容易ではないらしく…」
「その通信、聞かせてもらえませんか」
『ガーショワンジャラージョ、フォーントンワァル…』
「分っかりにくい宇宙語だな(~△~;)。これじゃパン・スペース・インタープリターが音を上げるのも無理ないや」
「宇宙訛りが酷いですね」
「うん…ミライ君も分かるの?」
「えっ…ああ、趣味でちょっと」
「いいからチャッチャと訳せ」
「ウチらはファントン星人…アル? アンタらの星の時間で6時間後、指定する座標に降りる…アル?」
「6時間後って事は…」
「この通信が遅れたのは約5時間前です」
「って事は…すぐじゃねえか!」
「座標は分かる?」
「ええ。出します」
「また日本だというのか」
「通訳が必要だね。よろしく」
「GIG!」「GUYS、サリーゴー!」
「時間です」
「ファ~ント~ン」「あっ♪」
「何だ!?」「コイツ、どっから?」
「へぇ~大気圏外から転送で来られるのか」
「フォイゴォ、ガラウィンディアル」
「ヴァイゴォガンラン。あっ銃は納めてください」
「ヘェモダンモシャンモンア~ル」
「ある物の搜索に手を貸してほしい…アル」
「ある物?」「ミーユイミー、グーウー」
「フォントントタイダフォガチィチィチュグェア~ル」
「食糧が欲しいんだって」
「「「えっ!!!?」」」「バゴォン♪」
ついつい宇宙人のボロが出そうになるミライw
「お口に合うかどうか分からんが…お近づきの印にご馳走しよう。地球人を代表して私からの、あっ奢りだ」
ファントン星人は急に立ち上がり、突然踊りだす。
「ファントン星は深刻な食糧不足に襲われており、あのファントン星人達は食材探しの旅をしながらシーピン929…非常食の開発に従事していたそうです。だけど母星に戻る途中に宇宙船に事故が発生、開発に成功していたシーピン929が地球に落ちてしまい…」
「回収に降りてきたんですね」
「でもぉ、そんな物が落ちて来たなんて報告は…」
「勿論入っていません。シーピン929って酷く小さい物なんですよ」
「どういう事!? だって母星の食糧危機を回避するとなると…」
「非常食は大量に必要の筈…だろ?」
「シーピン929って、この位に圧縮されてるらしいんですよ」
「んなもん、どうやって見つけ出せっつーんだよ?」
「大丈夫です。落下地点はファントン星人が把握していました」
踊り終わるとようやく食卓につくファントン星人。
「失礼しまーす」
「食べるぞ」「ええ。今のは食前の儀式みたいですね」
「食前の儀式? あぁああっ コラコラ、これは食べ物ではない!」
「皿も食べる、と…」
「そんな事は書かんでもよい!」
「ファントン星人によれば、落下地点は
暁市北区一帯です。シーピン929を発見次第お渡しした容器に収納してください、との事でした。皆さん頑張ってくださいね」
「つーか、そもそも何で俺達だけで探さなきゃなんねーんだ? ファントンの奴も手伝うのが道理だろぉ(`△´)おかしぃ」
「無理ですよ! 宇宙人を町に出したら大変な事になります。それに今ファントン星人は…」
「ああぁ私の半年分の食券…あっという間に平らげたと思ったら! あぁああ切っちゃった」
「ファントン星には食後に眠る慣習があるみたいですねぇ」
「牛になるぞぉぉー牛にぃぃ!」
「ただの迷信でしょ?」
「そんな事ない!」
「ハァイ、チーズ♡」
ミライはテレパシーでシーピン929のある廃工場を見つけ出す。
「イテッ、リュウさぁん」
「なぁにサボってんだ?(°`□´°)و」
「見つけました」
「はっ? ああ? おいちょっと待てよ」
そこには謎の女(ボガール)の姿が。
「あれがシーピンなのか?」
「そんなに美味しそうじゃないわね」
「お手柄だったな、アミーゴd(>▽°)」
「とっとと済ましちまうぞ」
無事にシーピン929の回収に成功したかと思われたが…。
「アイツは!」
謎の女はシーピンの入った収納器を破壊した。
「アイツがやったのか!?」
「見てください!」
「何これ!? ヤバくない!?」
「起きろォォ━━━!! お前の非常食が大変な事になっておる!!」
どんどん膨張していくシーピン929。
「何だ?」「シーピン929の圧縮は摂氏10℃以上に8時間晒されてると設定が解除される仕組みだったらしいですよ」
『じゃあ実際の大きさに戻っちまった訳か』
「実際の大きさ…!?」
「シンファイ、ファンチンカンラ!?」
「ウゥウウ…ファンチョンルージュンソンチェンア~ル…(´~`) °。」
「食事の後の睡眠は空腹を抑える為に非常に大切な事、アル…そんな場合じゃないんだよ! チュウシンツァイ、ファンチェシーピン!」
「ファンチェルーインシーピンシャアァルワァア~ル…ZZZ」
「ええっ そんな…先に言ってくれよ」
「どうかしたのかな?」
「このままじゃ地球の最後です…」
「どういう事なんだ!?」
「また大きくなりやがったぜ」
「テッペイ君、勿体ぶってないで!」
「シーピン929は地球の大気を材料にして積大していくんです! 恐らく無限に…」
「ファントン星人にもう一度圧縮してもらう事はできないんですか!?」
「それには宇宙船が必要らしいんですけど、事故で故障した宇宙船の大気圏突入は無理だそうで…」
「成す術な無しだとぉ…」
『メテオールがあるじゃないですか』
「本来、秘匿技術であるメテオールを市街地でこうも大胆に運用する事など稀である! 但し、私の偉大だったればこそ総本部も♪…」
『ウフッウフン!』
「あっこれはこれはミサキ女史、私の指揮により既に一帯の封鎖は完了しております♪」
『ご苦労様。作戦の概要を確認しておきます』
「高高度気球を使い高度60キロに設置したメテオール重力偏光板にガンローダーから電力を供給、シーピンを周囲の空気ごと吸い上げます。5Gの加速で吸い上げられたシーピンは7秒後に音速を突破、メテオールの限界時間1分を待たずに重力偏光板へ到達。管制により宇宙へ弾き出された後はファントン星人が宇宙船で回収するでしょう。
ご健闘をお祈りします」
「健闘も何も…俺達は見てるだけだっつーの。テッペイ、とっとと送り出し… Σ(°Д°;)!! あれは…ワリィ、ちょっと抜けるわ」
「リュウさん、何処に行くんですか!?」
「どうしちゃったんでしょう?」
謎の女はボガールとなって、シーピンを食らおうと迫る。
「あれ、この間海の中に現れた…!」
「まさか、シーピン929を!?」
「食べる気か!…ひょっとして、アイツがファントン星人の宇宙船を!?」
「シーピンが食べられちゃうとファントン星の…」
「食糧危機が回避できません!」
「じゃあファントン星人は…ミライ君!?」
「テッペイ」「ガンローダー、急いでください!」
「「GIG!」」
「電力供給開始、バリアブルパルサー!」
「重力偏光板、作動を確認」
ミライはメビウスに変身してボガールを食い止める。
「ウルトラマンメビウス!(°▽°)」
「メビウスはシーピン929を守る気だ!」
「ああっぶうぅぅうう」
「まだなのかよ… よし、あと7秒だ! 頼むぞウルトラマンメビウス!」
シーピンを奪わんと尻尾で捕獲しようとするボガールを阻止するメビウス。
男を追跡していたリュウはその面影に死んだと思われていた元上司を重ねていた。
「セリザワ隊長?…セリザワ隊長ォォ!! やっぱりだ…生きてたんですね隊長…」
『誰だ、お前』「えっ!?」
「今度はメビウスを食べる気か!(°Д°;)」
セリザワと思しき男の右腕からナイトブレスが具現化する。
男はハンターナイトツルギに変身した。その光景に驚愕するリュウ。
ツルギはボガール目がけてナイトシュートを発射。だが光線が届く前にボガールは姿を消し、そのまま街を破壊してしまう。
ツルギの介入で無残に瓦礫と化した町に呆然とするメビウスはボガールを倒す為なら周りを顧みないツルギのやり方に怒りを覚えた。
もうここには用はないと撤退するツルギ
「オワングァァ~」
「やれやれ、傍迷惑な奴だったな」
「ファント~ン」「わっΣ(°Д°;)」
「エンガハンギョビンタオアンラァ」
「言い忘れた事?」
「モオチャンユゥボンツルギアァル」
「あの青い巨人はツルギ」
「ツルギフルオゴマリスキッチュボガールアルネ」
「その目的はボガール」
「ユウボンジェ」「あの生命体の抹殺」
「マラシダホ。ヘヘヘェ」「おおっ」
「キエテコシキレキレテ♪」
「えっ!?」「ファント~ン♪」
「ハハッ脅かしやがって」
「ああぁっ全く私の半年分の食券を…っておぉ、いなくなったのか。帰ったのか?」
「何にも挨拶なしとは失礼千万な奴」
「全く…ン?」「何ですこれは?」
「ひょっとして置き土産とか?」
「きっとぉ御礼ですよ。あたし達への」
「どれどれちょっと拝借…」
「宇宙語ですね。食糧一年分…手配がつき次第お送りします」
「おおっそれはそれは。フフフ」
「ハハハハハ」
「…シーピン一年分」「はぁ!?」
「うわっ!…おっきくなってきた♪」
「ふざけるなっ!!」「おっきくなってきたって補佐官♪」
「ところでさ、ファントン星人は別れ際に何て言ったの?」
「キエテコシキレキレテですか…ボク、君、友達って意味です」
「アッハハ…」「じゃあファントン星人はあたし達地球人の事を?」
「当然だ。あれだけの事をしてやったんだ」
「それって、宇宙人が敵だけじゃないって事の証明になりますよね!」
「まぁそうだな」「あたしもいつか言えるといいなぁ」
「宇宙人にか?」「メビウスに。キエテコシキレキレテ…ねっ♪」
「キエテコシキレキレテ…」
「相手への友情を伝える宇宙語?」
「うん。大地、これはお前さんの夢の実現に役立つ言葉じゃないか?」
「いつか宇宙のみんなと友達になれる未来…博士やエックス、そして仲間が一緒ならきっと叶えられますよね!」
「うん。その意気だ、大地(°▽<)و」
「はい!」
「人類の危機を救い、地球人と兄弟のように仲良くしたいというザラブ星人。だが彼の周りでは怪しい出来事が起こっていた。
遂にはウルトラマンまでもが町を破壊し始める!
次回新ウルトラマン列伝『にせウルトラマン現る!? 遊星から来た兄弟』」