「オープニング…駒の配置は整いました。が…予想外の一手が道を塞いでしまった。ゲームにバグは付きもの、早く取り除けば済む話です。全てを無に帰す虚空の滓…ゼロ。面白くなってきましたね」
「ノォォォオオオ━━━━ッ!!💦」
「有難うございました」
「店長どうしたの? 今日これで3回目なんだけど」
「抽選にハズレたんだって」「抽選?」
「うん。伏井出ケイって小説家の特別講演会」
「ハァ…そんな事ぉ💧 店長働いて。忙しいんだから」
「嫌だ、俺は今日思う様拗ねる! くわぁっ!💦」
「ちょっと💧」「嫌だぁ━━!💦」
「リク君」「どうしたんですか?」
「ちょっと通り掛かって。あ、これが話してたリク君とライハさん。妻のルミナと娘のマユです」
「初めまして」「お久しぶりです」
「久しぶり?」「あぁえーとぉ💧よかったら店見てって。サービスしますよ」
「えぇそんな悪いよ」
「見るだけならいいでしょ。へぇ色んな物があるなぁ…あれっ本もあるんだ」
「ハッ伏井出ケイの小説」
「奥さん、お目が高い。銀河を描く天才、SF界の若きマエストロ…是非1冊買ってって」
「先生の本ならぜーんぶ持ってます♪」
「なんと、あなたもフクイデスト?」
「はぁい。でも特別講演会はハズレちゃったんですよぉぉ💦」
「俺も俺も。あ、思い出したらまた悲しみが…(T□T)」
「こんにちは」「こんにちはぁ…」
「伏井出先生! えっ何で!?」バァン☆
「痛い…💧」「はぁ…♪」
「夢じゃない、伏井出先生だ」
「嘘っ、嘘ぉ!?💦」
「講演会、応募してくれたんですね」
「はい。しかし不肖久米ハルヲ、不覚にもハズレてしまいましたぁ!<(>□<)」
「ではどうでしょう。皆さんをご招待させて頂くというのは」
「招待?(°▽°)」「えっ…い、いいんですか? こんな見ず知らずの人間に」
「人との出会いは宇宙が司る壮大な計画の一部ですから」
「計画?」「運命という事です」
「それでは」
ケイの冷徹な視線に何かただならぬものを感じ取るライハ。
「ハァァアァ…ペガも小説書けたらなぁ。造花より儲かるのに…」
「あ、今度ケイ先生に触ったら? 才能あやかれるかもよ」
「ペガ書く、小説書く♪(*°▽°)」
「講演会かぁ…僕SFピンと来ないんだよなぁ。もしあれだったらルミナさん一人で行って…」
「ダメ! 折角招待してくれたんだから一緒に行くの!」
「ああぁ、はい💧」
「うん。後、絶対これ読んどいてね」
「ママ、ちょっと来てー」
「あ、はいはーい。じゃゴメンお皿お願いね。ハイハイハイ」
「ゼロさん、SFってリアリティ感じます?」
「この状態のお前が言うか💧」
「だってあらすじも炎の盗賊団とか鏡の勇者とか…ハハ」
「何!?(;°`д´°)」「よいしょ」
「おい読むんだ、今すぐ!」
「ゼロさん?」「えぇい、いいから!」
「けぇぇ嫌です(―△―˘)」
「よっ」「ちょちょっ…」「おい、おい!」
「今じゃなくても」「今読むんだ!」
「だから!💦」「レイト!」
「ヤダ、一人で何やってんの?」
「この野郎!」
「おわぁああ! 僕にも分かりませ~ん💦」
「読め!(`□´)」
そして講演会当日。
「ちょっとお尋ねしますが…二万年早いぜ! 今のはね、人気の敵キャラ ゾーラの台詞でね」
「店長、いいから名前言って名前💧」
「申し遅れました。私、生粋のフクイデスト久米ハルヲと申します。ハハハ」
「二万年早いぜ、か…」「ん、どうしました?」
「いや何でもない。それより何でもスーツなんだ?」
「ああ、こういう時は正装だって…」
「伏井出先生♪」「来てくださったんですね」
「お、お招き頂きお有難う存じ奉ります!」
「アッハハハハハ今日は最後まで楽しんでいってください」
「「はい!(*^▽^*)」」
才能にあやかろうとケイに触れようとするペガだが、ケイはペガの存在に気づいていた。
「ふわぁ💦Σ(;°□°)」
「おい、あいつ今…」
「あの人なんか怖い💧」「ちょ…」
「やっぱりペガ先に帰ってるね💦」
「あ、おい! あ…ンン…チッ」
「あれ、ペガ帰っちゃったの? レイトさん…ってゼロ?」
「あの小説家、この星の人間じゃない」
「えっ?」「それだけじゃない」
「伏井出先生の本?」
「この本に書かれているのは俺の戦いだ」
「ゼロの?」「初めは偶然かと思ったんだが…表紙の絵、ベリアルがアークベリアルになった時の姿だ。本の内容も台詞も俺とベリアルの戦いを見たとしか思えない」
「ゼロのファンなんじゃない? いい宇宙人でさ」
「この本の中で、俺は悪役だ」
「レイト君、リク君、始まる♪ 早く早く」
「いいか、はっきりするまで警戒を怠るな」
「地球人じゃないから敵なんて決め付けるなよ」
「決め付けなんかじゃない。戦士の勘だ」
「そうかな。僕は信じるよ」
「何か…大丈夫ですか?」
「仕方ない。いざとなったら俺が出る。行くぞ」
「はいっ」
「正義の名の元に、輝きの騎士団を操り宇宙の全てを支配したバルグ王に勇者アガムは戦いを挑みます。しかし返り討ちに合い、反逆者として追放される…これが私のデビュー作『コズモクロニクル 闇よ輝け』のオープニングです」
「ベリアルの都合のいいように書き換えやがって(°`д´°)」
「あ、そうなんですか?」
「「シィッ!」」「あ…💧」
「ところで初期三部作の中で人気の高いキャラクターと言えば、誰でしょう?」
「輝きの騎士ゾーラ!」
「そうです。悪役にも関わらずゾーラの人気はとても高い。勇者アダムと幾度も激しい戦いを繰り広げます」
「ゾーラ…俺の事か」「えっ?」
「ところがゾーラは三作目『コズモクロニクル 闇よ美しく』で死んでいまいます」
「「えっ死ぬ!?」」「「シィーッ!」」
「そこで本日は彼に代わる新しい輝きの騎士を考えてみたいと思います。そして次の作品に登場させましょう」
「えっ、やぁった! 鋭い!」
「では皆さんの中からどなたか一人舞台に来て頂けますか? その方をモデルに輝きの騎士を作ってみます」
「はい! はいはいはい! はいっはいはいはい!ぐおっこの野郎! はいはいはーい、ここにいます!」
「そちらの男性の方」真っ先にレイトが選ばれた。
「えっ」「え、あっおっうっ…僕?💦」
「是非こちらに」「あ、いやでもぉ…」
「望む所だ。レイト、身体借りるぜ」
「あ、あなた頑張って♪」
「頑張れぇー! 後は任したぁー!」
「有難うございます。お名前は?」
「フッ、レイトだ」「ではレイトさん、まず握手を」
「フン…」「私はいつもこうして想像します。目の前の人の手の感触、臭い、息使い、そこからどんなキャラクターが生まれるだろうか? 失礼。
やっと会えましたね、ウルトラマンゼロ」
「!!」「動かないで。このまま」
「お前は何者だ!?」
「これからある事が起こります。あなたは決して動いてはいけない。私に従ってください。いいですね。
う~ん…成程、あなたには奥さんとお子さんがいますね。普段はとても優しいお父さんだ」
「では新しい登場人物は普通のお父さんにしましょう。彼は何が切っ掛けで輝きの騎士になるのか…何かアイデアはありませんか?
フッいきなり聞かれても困りますよね。ではこうしましょう、私はあなたの敵役です。そしてあなたをこう脅す…。
動くな、動けばこの建物ごと集まった人間を吹き飛ばす! お前の妻と子供も一緒だ。跡形もなく焼き尽くす」
「お前はどうなる?」
「迫真の演技いいですねぇ。勿論、私は無事です」
「目的はなんだ!?」
「目的は…お前だ! お前の中にはゾーラの魂が宿っている。その魂を肉体ごと滅ぼしてやる」
「うおぉぉぉい、絶体絶命のピンチじゃねえかぁ!(°□°)💦」
「何かおかしくない?」「…うん」
「でも皆さんご安心を。逆転の一手を用意しています。
これは次の作品に出すアイテムの模型です」
「「「おおぉー」」」
「これを使う事で平凡なお父さんは輝きの騎士に変身ができます」
「伏井出先生もウルトラマン!?」
「違う!」
「さあ、新しい騎士の誕生です」
「やめろぉぉ━━━!!💦」
『ギャラクトロン!』
『リク、ライハ、外!💦』
ケイは観客の目の前でギャラクトロンを召喚した。
破壊活動を開始するギャラクトロン。
「逃げるぞォォ━━!!💦」
ギャラクトロンの出現でパニックになる館内。
「落ち着いて! こっちに向かっているかも知れない。落ち着いて皆さん!」
ケイに剣を向けようとするライハを制するゼロ。
「…どうして」「撮られてるんだよ。講演会の記録用のカメラで」
「流石は察しがいいですね。ウルトラマンゼロ。勇ましいだけのお嬢さんとは年季が違う。
今ここで私を斬れば、あの怪獣は止まるかも知れない。しかしあなたは著名な小説家を殺害した人殺しになりますよ」
「何で!? 誰か!💦」「どうなってんだ!? 開かねえ!💦」
「ゼロ、行こう。あいつを倒すんだ! ゼロ!」
「くぅっ…」「どうやら戦士の勘が囁くのでしょう。あの怪獣は強い、今の彼の力では戦って勝てる相手ではないと。さぁどうします?」
「ゼロ、あいつは僕が倒す!」
「リク、駄目ぇ!💦」
「ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!」
「融合!アイゴー!ヒアウィゴー!」
『フュージョンライズ!』
「決めるぜ、覚悟! ハァァ!ハァッ!ジィィ━━━ド!!」
『ウルトラマン!ウルトラマンベリアル! ウルトラマンジード プリミティブ!』
「ジードクロォォ━━!!」
「あなたが怪獣を操っている…あの怪獣に変身した人間は誰!?」
「人間が怪獣に? フハハ…面白いアイデアですね」
「ふざけるな!」
「俺は何をすればいい」
「ゼロ、あなた目掛けてあの怪獣に熱線を発射させます。その直撃を…受けてください」
分離した右腕のビームと尻尾の連続攻撃に苦戦するジード。
「悩む時間はありません。答えを遅らせればジードは死ぬ!」
「ゼロさん、どうすれば…💧」
「受けてやるよ!」
ケイの合図で非常口のドアが解放される。
「誰もがウルトラマンジードの戦いを見ています。あなたの死を見届ける者はいない。一人寂しく行きなさい」
「・・・・」「ゼロ!(;°□°)」
「レイト、震えているのか? フッそりゃそうだな。けどよ、もう少し付き合ってくれ」
「ゼロさん…(´°△°`;)」
「安心しろ、お前達は死なせない。ルミナもマユもリクもみんな!」
「リク、レイトが危なぁい!💦」
「ゼロ…!💧」
「ゼ、ゼロさん!はっ、ああ…💦」
「うっ…レイト、よく耐えてくれたな…あっ…」
「ゼロさん! うわぁっ!!💦」
ギャラクトロンの熱線の直撃を受け、石化するゼロアイ。
「さようなら、ウルトラマンゼロ。アアァハハハハァハァアア…」
「ハッ! コークスクリュージャミング!! ハッ、ハァアアアア!!」
渾身の一撃も左腕を破壊しただけで、ギャラクトロンはまだ健在だった。
「ヒーローの条件って何だろう? 僕にはまだ分からない」
「ゼロ! レイトさん!」
「ただ、いくつか言える事はある。華麗に戦い、カッコよく勝つ事。大切な人を守る為、命を賭けられる事…この時の僕にはまだどちらもできていなかった。
何で…何でだよぉぉ!!」
「ウルトラカプセルナビ! 今日のカプセルは、これだ!」
『ウルトラマンオーブ スペシウムゼぺリオン!』
『ウルトラマンオーブ。身長50メートル 体重5万t。ウルトラマンとティガの力で戦います』
「次は、これだ!」『ギャラクトロン!』
『シビルジャッジメンター ギャラクトロン。身長61メートル 体重6万1千t。争いを失くす為、文明を破壊せんとするロボットです』
「次回も観てくれよな!」
レイト「僕の目の前でゼロさんは消えた。僕を守る為に身代わりに…。
でも信じてますよ、ゼロさんはきっと帰ってくる。だから僕も行かなきゃ。みんなを守る為に!
次回ウルトラマンジード『運命を超えて行け』」
「俺に限界はねぇ!!」
「ノォォォオオオ━━━━ッ!!💦」
「有難うございました」
「店長どうしたの? 今日これで3回目なんだけど」
「抽選にハズレたんだって」「抽選?」
「うん。伏井出ケイって小説家の特別講演会」
「ハァ…そんな事ぉ💧 店長働いて。忙しいんだから」
「嫌だ、俺は今日思う様拗ねる! くわぁっ!💦」
「ちょっと💧」「嫌だぁ━━!💦」
「リク君」「どうしたんですか?」
「ちょっと通り掛かって。あ、これが話してたリク君とライハさん。妻のルミナと娘のマユです」
「初めまして」「お久しぶりです」
「久しぶり?」「あぁえーとぉ💧よかったら店見てって。サービスしますよ」
「えぇそんな悪いよ」
「見るだけならいいでしょ。へぇ色んな物があるなぁ…あれっ本もあるんだ」
「ハッ伏井出ケイの小説」
「奥さん、お目が高い。銀河を描く天才、SF界の若きマエストロ…是非1冊買ってって」
「先生の本ならぜーんぶ持ってます♪」
「なんと、あなたもフクイデスト?」
「はぁい。でも特別講演会はハズレちゃったんですよぉぉ💦」
「俺も俺も。あ、思い出したらまた悲しみが…(T□T)」
「こんにちは」「こんにちはぁ…」
「伏井出先生! えっ何で!?」バァン☆
「痛い…💧」「はぁ…♪」
「夢じゃない、伏井出先生だ」
「嘘っ、嘘ぉ!?💦」
「講演会、応募してくれたんですね」
「はい。しかし不肖久米ハルヲ、不覚にもハズレてしまいましたぁ!<(>□<)」
「ではどうでしょう。皆さんをご招待させて頂くというのは」
「招待?(°▽°)」「えっ…い、いいんですか? こんな見ず知らずの人間に」
「人との出会いは宇宙が司る壮大な計画の一部ですから」
「計画?」「運命という事です」
「それでは」
ケイの冷徹な視線に何かただならぬものを感じ取るライハ。
「ハァァアァ…ペガも小説書けたらなぁ。造花より儲かるのに…」
「あ、今度ケイ先生に触ったら? 才能あやかれるかもよ」
「ペガ書く、小説書く♪(*°▽°)」
「講演会かぁ…僕SFピンと来ないんだよなぁ。もしあれだったらルミナさん一人で行って…」
「ダメ! 折角招待してくれたんだから一緒に行くの!」
「ああぁ、はい💧」
「うん。後、絶対これ読んどいてね」
「ママ、ちょっと来てー」
「あ、はいはーい。じゃゴメンお皿お願いね。ハイハイハイ」
「ゼロさん、SFってリアリティ感じます?」
「この状態のお前が言うか💧」
「だってあらすじも炎の盗賊団とか鏡の勇者とか…ハハ」
「何!?(;°`д´°)」「よいしょ」
「おい読むんだ、今すぐ!」
「ゼロさん?」「えぇい、いいから!」
「けぇぇ嫌です(―△―˘)」
「よっ」「ちょちょっ…」「おい、おい!」
「今じゃなくても」「今読むんだ!」
「だから!💦」「レイト!」
「ヤダ、一人で何やってんの?」
「この野郎!」
「おわぁああ! 僕にも分かりませ~ん💦」
「読め!(`□´)」
そして講演会当日。
「ちょっとお尋ねしますが…二万年早いぜ! 今のはね、人気の敵キャラ ゾーラの台詞でね」
「店長、いいから名前言って名前💧」
「申し遅れました。私、生粋のフクイデスト久米ハルヲと申します。ハハハ」
「二万年早いぜ、か…」「ん、どうしました?」
「いや何でもない。それより何でもスーツなんだ?」
「ああ、こういう時は正装だって…」
「伏井出先生♪」「来てくださったんですね」
「お、お招き頂きお有難う存じ奉ります!」
「アッハハハハハ今日は最後まで楽しんでいってください」
「「はい!(*^▽^*)」」
才能にあやかろうとケイに触れようとするペガだが、ケイはペガの存在に気づいていた。
「ふわぁ💦Σ(;°□°)」
「おい、あいつ今…」
「あの人なんか怖い💧」「ちょ…」
「やっぱりペガ先に帰ってるね💦」
「あ、おい! あ…ンン…チッ」
「あれ、ペガ帰っちゃったの? レイトさん…ってゼロ?」
「あの小説家、この星の人間じゃない」
「えっ?」「それだけじゃない」
「伏井出先生の本?」
「この本に書かれているのは俺の戦いだ」
「ゼロの?」「初めは偶然かと思ったんだが…表紙の絵、ベリアルがアークベリアルになった時の姿だ。本の内容も台詞も俺とベリアルの戦いを見たとしか思えない」
「ゼロのファンなんじゃない? いい宇宙人でさ」
「この本の中で、俺は悪役だ」
「レイト君、リク君、始まる♪ 早く早く」
「いいか、はっきりするまで警戒を怠るな」
「地球人じゃないから敵なんて決め付けるなよ」
「決め付けなんかじゃない。戦士の勘だ」
「そうかな。僕は信じるよ」
「何か…大丈夫ですか?」
「仕方ない。いざとなったら俺が出る。行くぞ」
「はいっ」
「正義の名の元に、輝きの騎士団を操り宇宙の全てを支配したバルグ王に勇者アガムは戦いを挑みます。しかし返り討ちに合い、反逆者として追放される…これが私のデビュー作『コズモクロニクル 闇よ輝け』のオープニングです」
「ベリアルの都合のいいように書き換えやがって(°`д´°)」
「あ、そうなんですか?」
「「シィッ!」」「あ…💧」
「ところで初期三部作の中で人気の高いキャラクターと言えば、誰でしょう?」
「輝きの騎士ゾーラ!」
「そうです。悪役にも関わらずゾーラの人気はとても高い。勇者アダムと幾度も激しい戦いを繰り広げます」
「ゾーラ…俺の事か」「えっ?」
「ところがゾーラは三作目『コズモクロニクル 闇よ美しく』で死んでいまいます」
「「えっ死ぬ!?」」「「シィーッ!」」
「そこで本日は彼に代わる新しい輝きの騎士を考えてみたいと思います。そして次の作品に登場させましょう」
「えっ、やぁった! 鋭い!」
「では皆さんの中からどなたか一人舞台に来て頂けますか? その方をモデルに輝きの騎士を作ってみます」
「はい! はいはいはい! はいっはいはいはい!ぐおっこの野郎! はいはいはーい、ここにいます!」
「そちらの男性の方」真っ先にレイトが選ばれた。
「えっ」「え、あっおっうっ…僕?💦」
「是非こちらに」「あ、いやでもぉ…」
「望む所だ。レイト、身体借りるぜ」
「あ、あなた頑張って♪」
「頑張れぇー! 後は任したぁー!」
「有難うございます。お名前は?」
「フッ、レイトだ」「ではレイトさん、まず握手を」
「フン…」「私はいつもこうして想像します。目の前の人の手の感触、臭い、息使い、そこからどんなキャラクターが生まれるだろうか? 失礼。
やっと会えましたね、ウルトラマンゼロ」
「!!」「動かないで。このまま」
「お前は何者だ!?」
「これからある事が起こります。あなたは決して動いてはいけない。私に従ってください。いいですね。
う~ん…成程、あなたには奥さんとお子さんがいますね。普段はとても優しいお父さんだ」
「では新しい登場人物は普通のお父さんにしましょう。彼は何が切っ掛けで輝きの騎士になるのか…何かアイデアはありませんか?
フッいきなり聞かれても困りますよね。ではこうしましょう、私はあなたの敵役です。そしてあなたをこう脅す…。
動くな、動けばこの建物ごと集まった人間を吹き飛ばす! お前の妻と子供も一緒だ。跡形もなく焼き尽くす」
「お前はどうなる?」
「迫真の演技いいですねぇ。勿論、私は無事です」
「目的はなんだ!?」
「目的は…お前だ! お前の中にはゾーラの魂が宿っている。その魂を肉体ごと滅ぼしてやる」
「うおぉぉぉい、絶体絶命のピンチじゃねえかぁ!(°□°)💦」
「何かおかしくない?」「…うん」
「でも皆さんご安心を。逆転の一手を用意しています。
これは次の作品に出すアイテムの模型です」
「「「おおぉー」」」
「これを使う事で平凡なお父さんは輝きの騎士に変身ができます」
「伏井出先生もウルトラマン!?」
「違う!」
「さあ、新しい騎士の誕生です」
「やめろぉぉ━━━!!💦」
『ギャラクトロン!』
『リク、ライハ、外!💦』
ケイは観客の目の前でギャラクトロンを召喚した。
破壊活動を開始するギャラクトロン。
「逃げるぞォォ━━!!💦」
ギャラクトロンの出現でパニックになる館内。
「落ち着いて! こっちに向かっているかも知れない。落ち着いて皆さん!」
ケイに剣を向けようとするライハを制するゼロ。
「…どうして」「撮られてるんだよ。講演会の記録用のカメラで」
「流石は察しがいいですね。ウルトラマンゼロ。勇ましいだけのお嬢さんとは年季が違う。
今ここで私を斬れば、あの怪獣は止まるかも知れない。しかしあなたは著名な小説家を殺害した人殺しになりますよ」
「何で!? 誰か!💦」「どうなってんだ!? 開かねえ!💦」
「ゼロ、行こう。あいつを倒すんだ! ゼロ!」
「くぅっ…」「どうやら戦士の勘が囁くのでしょう。あの怪獣は強い、今の彼の力では戦って勝てる相手ではないと。さぁどうします?」
「ゼロ、あいつは僕が倒す!」
「リク、駄目ぇ!💦」
「ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!」
「融合!アイゴー!ヒアウィゴー!」
『フュージョンライズ!』
「決めるぜ、覚悟! ハァァ!ハァッ!ジィィ━━━ド!!」
『ウルトラマン!ウルトラマンベリアル! ウルトラマンジード プリミティブ!』
「ジードクロォォ━━!!」
「あなたが怪獣を操っている…あの怪獣に変身した人間は誰!?」
「人間が怪獣に? フハハ…面白いアイデアですね」
「ふざけるな!」
「俺は何をすればいい」
「ゼロ、あなた目掛けてあの怪獣に熱線を発射させます。その直撃を…受けてください」
分離した右腕のビームと尻尾の連続攻撃に苦戦するジード。
「悩む時間はありません。答えを遅らせればジードは死ぬ!」
「ゼロさん、どうすれば…💧」
「受けてやるよ!」
ケイの合図で非常口のドアが解放される。
「誰もがウルトラマンジードの戦いを見ています。あなたの死を見届ける者はいない。一人寂しく行きなさい」
「・・・・」「ゼロ!(;°□°)」
「レイト、震えているのか? フッそりゃそうだな。けどよ、もう少し付き合ってくれ」
「ゼロさん…(´°△°`;)」
「安心しろ、お前達は死なせない。ルミナもマユもリクもみんな!」
「リク、レイトが危なぁい!💦」
「ゼロ…!💧」
「ゼ、ゼロさん!はっ、ああ…💦」
「うっ…レイト、よく耐えてくれたな…あっ…」
「ゼロさん! うわぁっ!!💦」
ギャラクトロンの熱線の直撃を受け、石化するゼロアイ。
「さようなら、ウルトラマンゼロ。アアァハハハハァハァアア…」
「ハッ! コークスクリュージャミング!! ハッ、ハァアアアア!!」
渾身の一撃も左腕を破壊しただけで、ギャラクトロンはまだ健在だった。
「ヒーローの条件って何だろう? 僕にはまだ分からない」
「ゼロ! レイトさん!」
「ただ、いくつか言える事はある。華麗に戦い、カッコよく勝つ事。大切な人を守る為、命を賭けられる事…この時の僕にはまだどちらもできていなかった。
何で…何でだよぉぉ!!」
「ウルトラカプセルナビ! 今日のカプセルは、これだ!」
『ウルトラマンオーブ スペシウムゼぺリオン!』
『ウルトラマンオーブ。身長50メートル 体重5万t。ウルトラマンとティガの力で戦います』
「次は、これだ!」『ギャラクトロン!』
『シビルジャッジメンター ギャラクトロン。身長61メートル 体重6万1千t。争いを失くす為、文明を破壊せんとするロボットです』
「次回も観てくれよな!」
レイト「僕の目の前でゼロさんは消えた。僕を守る為に身代わりに…。
でも信じてますよ、ゼロさんはきっと帰ってくる。だから僕も行かなきゃ。みんなを守る為に!
次回ウルトラマンジード『運命を超えて行け』」
「俺に限界はねぇ!!」