「惑星チェイニーでダークロプスゼロとの戦いに勝利した俺。だがそれももっと大きな戦いの前触れでしかなかった。
光の国にダークロプス部隊が攻め込んで来た。俺と親父で何とか撃退する事はできたんだがその出処を探る為、俺は別の宇宙へ行く事を決意したんだ」
「この調査はゼロに任せる。それが運命かも知れん」
「かつてない大きな戦いが始まろうとしている。だがそれは俺とあの男との因縁が生んだ戦いでもあったんだ」
「ゼロ」「親父」「これを持っていけ。このウルトラブレスレットには特別なプラズマスパークエネルギーが込められている。帰る時の道標となるだろう。予備エネルギーとして使う事もできる」
「フッ親父は心配症だな」
「だが使えるのは3回だけだ」
「3回・・・充分だ」
「ブレスレットを使った事はあのプラズマシンクロ装置を通じて我々も知る事ができる。忘れるな、私もみんなもいつでもお前の事を思っている。お前は1人じゃない」
「ああ」
「ウルトラマンゼロに我らの光を!!」
ウルトラ兄弟や光の国の民の光を受け、ゼロは別宇宙へと旅立っていった。
「宇宙の外には、超空間が広がりそこには別の宇宙が泡粒の様に無数に浮いているという。多世界宇宙マルチバースである」
「あれだな。ここが…別の宇宙?」
その頃、惑星アヌーが銀河帝国の攻撃を受けていた。アヌー警備隊を名乗るランとナオ兄弟は果敢にレギオノイドに立ち向かう。
「追いつかれるぞ、ナオ!」
「へへっ、わざとだよ兄貴♪ 落っちろぉ━━!!」
「マジかよォォォ」
レギオノイドを誘導して休火山に落とし倒したかに思えたランとナオだが、すかさず地中に潜っていたレギオノイドに吹き飛ばされてしまう。
「兄貴、血が!」「心配すんな! 今引き上げてやる…」
突然バラージの盾の欠片が光り、その光に導かれるゼロ。
「呼んでいる…俺を!」
レギオノイドに火口に落とされ正に絶体絶命というその時、光の玉が二人を救う。間一髪ゼロが駆け付けたのだ。
「ダークロプス!!」「ナオ、彼は助けてくれたんだ。ダークロプスじゃない! うぅう、くっ…あぁ…」
「兄貴! 何の真似だよ!?」
「これは…最後の希望…お前が…お前が見つけるんだ!!」
「何言ってんだよ! 二人で見つけるんだろ!!」
「何故だ!? もうエネルギーが!ぁあっ…」
「ここはウルトラマンゼロにとって未知の宇宙。この宇宙の太陽エネルギーは彼の身体にパワーを与えてはくれないのだ」
「ナオを…弟を頼む。彼を…信じろ…」
「兄貴ィィ━━━!!」
ランの頼みを聞き入れたゼロはランと一体化する事で彼の命を繋ぎ止めた。
レギオノイドに発見されない様、身を隠すラン(ゼロ)とナオ。
「婆ちゃん達、上手く逃げられたかな。 ねえ兄貴」
「おいナオ」「ん?」「俺はな、君の兄貴だけど兄貴じゃねえんだ」
「えっ!?」「俺は光の国のウルトラ戦士 ウルトラマンゼロだ」
「ウルトラマンゼロ?」
「ああ。さっき見た巨人、あれが俺だ。ここまで来たら大丈夫そうだな」
「ランは? 僕の兄貴はどうなったの?」
「今はここで眠ってる」
「ラン兄貴は死んだの!?」
「大丈夫、生きてる。俺達は二人で一人なんだ」
「二人で一人?」「ああ。俺は見た…お互いを守り合う兄弟の美しい姿を。俺は助けたかった…ラン兄貴はいずれ時が来たら元に戻る。俺は君を守る、兄貴と約束した。信じてくれ」
「信じるよ。ラン兄貴が信じたんだ、僕も信じる」
「おう」「あれ? こんな事初めてだ」
「これは…」「バラージの盾の欠片だよ」
「バラージの盾?」「うん。僕と兄貴はそれを探しに行こうとしててさ」
「そうだったのか」
「バラージの盾は宇宙を守る、僕らの星の伝説さ。だからきっと守ってくれる筈なんだ…あの恐怖の皇帝 カイザーベリアルから…」
「カイザー…ベリアル!?」
「これは?」「エメラル鉱石だよ。ホラこれも。僕達みんなこの鉱石からエネルギーを取り出して使ってるんだよ」
「成程。ダークロプスの中にあったのはこれか」
レギオノイドに発見された二人は謎の宇宙船に乗せられアヌーから脱出する。
その宇宙船に乗っていたのはエスメラルダから逃げてきたエメラナ姫だった。
エメラナに近寄ろうとした二人は身柄を拘束されてしまう。
『記憶消去、開始します』
「ナオぉぉ!」「あ…兄貴!」
「やめてジャンバード!」
『しかし』「命令です。解除するのです! 大丈…!」
「てめぇ…!!」「ごめんなさい…酷い事して」
『彼らを助ける代わりに記憶を消し、何処かの星に置いていくという約束です。今姫様の身に万が一の事があれば…』
「分かっています。ですが…」
「お前一体何者なんだ!?」
「さっきから変な声が姫様って呼んでるけど」
『無礼者!! 私はエスメラルダ王家に代々仕えてきた鋼鉄の武人…』
「エスメラルダ!?」『その名もジャンバード!』
「じゃあ、エスメラルダ星のお姫様!」
『人の話は最後まで聞け!!(;`O´)o こちらにおられるのはエスメラルダ王家 第二王女 エメラナ・ルルド・エスメラルダ様であらせられる!』
「私の星もカイザーベリアルに襲われました。私1人このジャンバードに転送されてずっと隠れていたのです」
「1人だけで…?」「お父様もお母様も…お姉様も…民達も…みんなベリアル軍に。もう誰もいない…」
「じゃあさ、僕ら友達になろうよ」
「友達…」「そうすれば1人じゃなくなるよ」
「本当にお友達になってもらえますか?」
「勿論。兄貴も」「おう」
「また光った…」
バラージの盾の欠片が示す光の意味とは・・・。
「別の宇宙に一大勢力を築き上げていたベリアル。その野望を止める為、俺とランの戦いはこうして始まったんだ。そして・・・」
「そう!」「この後・・・っ!(;°□°)」
「この後、戦いの鍵を握る超超重要な」
「おい」「スーパーナイスガイが登場するんでぃ!」
「おい」「みんな、誰だか分かるよなぁ」
「おーい」「フムフムああその通り! この炎の戦士、グレン・・・!」
「うるさい」
「痛ぇ」
「そして暑苦しい」
「ちょおっとぉゼロちゃぁぁん、そりゃないんじゃないのぉ」
「ま、この先も激闘は続くって事だ」
「ねぇちょっとゼロちゃん聞いてんの? ちょっ、ゼ・・・聞いてないな」
「聞いてないです」
「「「「イエ━━━━━イ♪!!」」」」
グレイ「ドンドンドンパフパフ~♪」
「ちょ、ちょっとゴウキ何の騒ぎよ!?」
「発表します!」イカルス「ハーイ」
「今回で新ウルトラマン列伝、百回突破しましたぁー!」
「「「「イエェ━━━━━━!!♪」」」」
「ちょ、ウ…ウルトラ…な?」
「まーいいからいいから♪ 記念すべき今日、分析するのはこの男だ!」
グレイ「ハイどうぞ?」バルキー「フフフ」
イカルス「どうぞ」
「百回記念と言えばやっぱりコイツ、カイザーベリアルだ!」
「そ、そういうもんなの?」
「前の戦いでウルトラマンゼロに敗れたベリアルは別の宇宙に流れ着いて、一大勢力を築いてやがった」
「顔の傷のお陰で一層凄味を増したって感じね」
「こんな奴らが攻めて来ると思うと」
イカルス「恐ろしいな」
「正に宇宙の危機だな」イカルス「イカにも」
「ええ。でも宇宙の脅威と戦ってるのはゼロだけじゃないわ」
「そうだ!」イカルス「そうだな」
「俺の後輩達も頑張ってるんだった!」
イカルス「吾輩達も頑張ってるゾ」
「この後はウルトラファイトビクトリーよ」
「ショウ、ヒカル!」イカルス「ヒカル!」
「絶対負けんじゃねえぞ!!」
イカルス「俺達も負けないゼ!」
バルキー「負けんなよォォー! 負けちゃいけねえ…」
「君達は向こうの片付け! ヨロシク!」
「「「ええ━━━━━━━━━!!」」」
あらゆる攻撃も全て効かないスーパーグランドキング・スペクターに苦戦するウルトラ戦士。
ギンガビクトリーでさえもスーパーグランドキング・スペクターの前に合体が解けてしまう。
「なんてパワーだ…」「俺達の攻撃をことごとくはね返すとは!」
「フン…行けっ!!」
前進するスーパーグランドキング・スペクターに向かっていくエース・レオ・アストラ。
「ジュダ本体を倒さなければ、この怪物を止める事はできない!」
「そして奴を封じられるのはヒカリが授けたナイトティンバーだけだ!」
「ビクトリー、お前がやるんだ!」
「分かりました」「だったらコイツは俺達で止めないとな。死ぬなよ、ショウ」
「当たり前だ」
ギンガも加わり、スーパーグランドキング・スペクターを食い止める四戦士。
「響け、勝利のメロディーよ!」
『放て、聖なる力!』「おおぉ━━っ!!」
「命知らずだな」「友に…仲間に託されたんだ! 必ずお前を倒す!!」
つづく!
「ベリアルを倒す唯一の手掛かり、バラージの盾。その詳細を知っているのは宇宙の海を進む漢達 炎の海賊だ。
次回新ウルトラマン列伝『激闘ウルトラマンゼロ 託された希望』
ウルトラファイトビクトリーも見逃すな!」