のどかで平和な坂根村。その村に突如怪獣が現れた。出現を待ち侘びたかの様に笑顔で見つめる少女・花はその怪獣の名を口にした。
「ホオリンガ!」
「一ヶ月前、Y3-N1の坂根村に怪獣が出現、Xioが出動しました。調査の結果、攻撃性は認められず動く事もありません。使っていない畑で眠るだけ、大人しい怪獣です。光合成をして排泄はしない、まるで植物そのもの。そこで坂根村と協議をし、保護下に置いてモニタリングを行う事が決まりました。
これが昨日の様子です」
「弱ってる?」「うん。諸君、これを見てくれ」
「これが一ヶ月前の栄養状態です」
「そんでこっちが今の栄養状態」
「脳波も弱く、ガオディクションでの解析もできません」
「栄養失調って事?」「坂根村の移行は?」
「怪獣との共生を望んでおり、治療をして欲しいと」
「ラボチームの提案を受諾。怪獣を治療の対象に指定する。Xio、出動!」
「「「了解!」」」
その頃、坂根村では怪獣を観光の目玉にした村おこしで賑わっていた。
「怪獣を元気にして下さるそうで、有難うございます。ねっ。毎日がお祭り騒ぎ。ちょっと失礼…あの怪獣は今や人気もんです。怪獣を珍獣や言うて観光客がわんかさ。栄養失調なんて可哀想でね。
ちょっと失礼、1+1は…」「「2」」
「はい。えーこの写真、早速坂根村のブログにアップしてもよろしいですか?」
「あ…あ、はい」「アハハ有難うございます」
「村長ぉぉ━━!!」「あぁ?」
「村長、大変です!」「何だ!?」
「か、怪獣…怪獣が!」「おぉどうした?」
「名前です! サカネッシーとヤマゴン、こん二つで意見が割れて」
「バカッ! 坂根村のサカネッシー、こっちのほうがクールじゃあ言うに」
「ヤマゴンの方がロマンスじゃあ言うて」
「村おこしの目玉にそんな古臭い名前がつけられるか! 儂が説得する。先生、それじゃ怪獣の事よろしくお願いします」
「お願いします」「何処じゃあ!」
「村長、こちらです」「よっしゃあ!」
「この村の人間は怪獣に好意的だな」
「まぁ…そうかな」「怪獣と人間を絆ぐ…そのきっかけになりそうだ」
「そうだね。よし、絶対に元気にするぞ」
「ああd(^▽°)」
「スカイマスケッティ、ジオポルトス、スタンバイOK」
「これより怪獣治療作戦を開始する! スカイマスケッティが怪獣の上空から注意を引き、その隙を狙ってランドマスケッティにバトンタッチせよ!」
「「「了解!」」」
「マスケッティ、リジェクト!」
『ランドマスケッティ、カムイン』
「この、このマシンで薬を飲ませる訳ですか?」
「薬を仕込んだアンプル弾を撃ち込むんです」
「簡単に言うとお注射チクッて」
「ん、花どうした?」
「おじいちゃん、ダメ! ダメなの! シーッてして」
「怪獣さんに注射をするんだ。そしたら静かにするね」
「お注射!? もっとダメ! 絶対ダメ!!」
「あーいたァ。村長さんすいません。急に飛び出して」
「ああそうか。花、千鶴ちゃんと一緒に安全な場所で待っていてくれ。なっ♪ ん、どうした?」
「お注射ダメ! ダメなの!(`>ロ<´)」
「痛くない注射なんだ」
「ホオリンガは病気じゃない!!」
「ホオリンガ? あの怪獣の事かな。花ちゃんはあの怪獣の事何か知ってるの?」
「ランドマスケッティから!」
「お薬発射準備よし!だって」
「え、あっちょっと待っ…!」
「発射!」「怪獣の栄養値、低下が止まったッス!」
「おお!」「よしっ!」
村長とスタッフの草野は元気になったホオリンガに芸を仕込もうと企画会議を開こうとするが…。
「何だ!?」「怪獣の栄養値上昇! 上昇…更に上昇!!」
「ドンドン元気になっていくゥ━━!!」
眠っていたホオリンガが突然動き出したせいでパニックになり逃げ惑う観光客達。
って、サブタイトルは「怪獣は動かない」なのに動いとるやんwΣ\(^ロ^;)
「ホオリンガ、ゴメンね」
「現在、栄養値が上昇を続け怪獣が活性化。根っこが地上に這い出しグングン伸びておる」
「24時間後には村全体に広がると推測されます。被害が拡大する前に何か手を打たないと」
「怪獣に攻撃の意図は?」
「ない。薬が効き過ぎたかなぁ」
「薬を中和…もしくは排出する事はできませんか?」
「解毒剤はある。だが身体から薬を出し切るのに丸二日かかる」
「根っこを切ればいいんじゃないのか?」
「根っこは再生力が高いっス」
「痛がるかも知れないし。ルールなら覚えられるよ」
「あの怪獣は病気ではない…」
「花ちゃんって女の子が言ってたんです。気になって調べてみたんですが、怪獣の眠る地面から大量の植物ホルモンが検出されました」
「それは怪獣の身体から失われた栄養素だな」
「例えば怪獣が地面に栄養を与えていたとか…」
「どうして?」「その理由が分かれば、いい解決方法が見つかるかも知れません。それにあの子の言ってた事がただの偶然とは思えないんです」
「よし、ラボチームは調査を続けてくれ。防衛部隊は引き続き厳戒態勢で怪獣とその根を警戒!」
「「「了解!」」」「ガッテンテン」
「よし、俺達も行くぞ!」「ああ」
「二手に別れるからな」
「ねえ、これって…」
「確か…原っぱだったな。何もない空地だ」
「それだ!」「怪獣を移動させる!?」
「はい」
「まず怪獣を村から遠ざけ、ここで解毒剤を投与します。これなら効果が出るまでに時間が稼げます」
「イヤァいかん! この原っぱは村の外れの更に外れにあります。観光客が怪獣を見に行くには遠すぎます!」
「遠いからこそ時間稼ぎになるんです」
「怪獣は村の観光資源。動かす事は許しません!」
「これ以上村への被害を広げない為にも…!」
「薬が効くのに丸二日でしたっけ? それぐらい我慢しますよぉ」
『本部より報告。根っこでカラス台が崩壊』
「村長の作った展望台」
『本部より報告。坂根大橋が通行不能』
「村長の作った橋だ!」
『本部より報告。坂根公園の銅像が倒れました!』
「村長の銅像ォォォ!!」
「もうやめてェェェ━━!!(>ロ<;) お願いしますっ! 怪獣を移動させてください」
「分かりました。村長の許可が出ました。これより怪獣移動作戦を開始します!」
なんかホオリンガに恨まれてる? 村長さんw
「ホオリンガ言うのはカミンガの名前です」
「カミンガ?」「この村の言葉で神様」
「ホオリ様でホオリンガ」
「突然やって来て土地を豊かにしてくれた神様です」
「花ちゃんはどうしてあの怪獣をホオリ様と?」
「さあ」「ホオリ様の姿があの怪獣に似ているとか?」
「姿は分からんのです。この話自体、殆どが忘れられとって。あ、でも花ちゃんのお父さんが…昔話の学者さんなんです。外国に行ってるんですけど、何か教えてもらったんかも知れません」
「仲良いんだね。ホオリンガに注射ゴメンねって言いたいんだ。えっと…ごめんなさい」
「いいって」「ゴメンねー。花ちゃんはホオリンガが病気ではないって思うんだね。どうしてかな」
「ナイショなの。お父さんと花のナイショ」
「そっか」
Xioによるホオリンガ移動作戦が敢行される。
「スカイマスケッティ、トラッピングスタンバイOK!」
「ジオアラミス、レビテーションスタンバイOK!」
「怪獣輸送、開始!」「了解!」
「どっか連れてく!? そんなのダメ!」
「このままじゃ村がもっと大変な事になっちゃうんだ」
「ホオリンガ、あそこに居たいって! あそこがいいって! あっ!」
「身体に引っ張られたんだ」
「あのね、見て欲しいのがね、あるの」
「花ちゃん?」「あれ」
「これは…ホオリンガ!?」
「ホオリンガはずっと昔もこの村に来たの」
「ホオリンガは…この村で眠って…山になる」
「あれがお父さん。あれがおじいちゃん」
「ホオリンガはこの村で山になる為にやって来たの?」
「みんなと一緒に居たいの」
無理矢理自分を移動させようとする人間達に怒りを感じたホオリンガは黄色い粒子を巻き散らしながら暴れ出した。
「ダメ! 動かさんといて!!」
「作戦を中止してくださ…!」
「何? これ…」
「何だ!? 前が見えない!」
「ハヤト、持ちこたえろよぉ!!」
「アラミスだけじゃ支え切れない!!」
「怪獣、意思を持って粒子を放出!!」
「いかん! あれは地球人に一番効く攻撃だ!!」
「まさか…!?」「花粉だよ!」
「花ちゃん…!」「ホオリンガ、怒ってる!」
「村から離れたくないと抵抗してる?」
「粒子放出量、上昇!」
「現地より報こ…クシュッ!」
「怪獣がこのまま…クシュン! 放出続けたら…」
「人の住めない状況にまで…花粉だらけ…クックシュ!」
「何とかして…くださいっ!!」
「アスナ、ワタル・ハヤトは住民の避難誘導に当たれ!!」
「花粉で視界が覆われていて、動けません!!」
「こっちもですゥゥ!!」
「花粉第二波、来ます!!」
「ダメ! ホオリンガ、ダメ! どうしよう…ダメ! ホオリンガァ、ダメェ!!」
「エックス、ユナイトだ! クシュン!」
「スパークドールズにするのか?」
「違う! ホオリンガの身体を清めたい…ハクシュッ!」
「薬を身体から出すんだな」
「ああまでしてここに居たがってる。それに…」
「ホオリンガ、大人しくして!! ダメ!!」
「花ちゃんの想いを大切にしたいんだ!」
「君らしいな。よし、ユナイトだ!」
『ウルトラマンエックスとユナイトします』
「エックスゥゥ━━━ッ!!」
『エックス、ユナイテッド』
「大地、いくぞ!」「ああ。まずは村への花粉被害を押さえる」
「エックスバリアドーム!!」
ホオリンガをバリアで囲い、花粉の放出を防ぐエックス。
ネクサスのメタフィールドや(≧∇≦)/
触手と花粉攻撃に苦しめられるが、触手から脱出してプリファイウェーブでホオリンガを浄化させる。
やがてホオリンガは古文書の言い伝え通り、山となって村全体にエネルギーを注ぎ込む。
「ホオリンガ、綺麗だね」
「お父さんとね、おじいちゃんとね、ひいひいおじいちゃんと、みんなと居るの」
「おーい花、お父さんが帰ってきたぞ」
「ホント?」「ああ」
「あの怪獣の事、話してあげましょ」
「うん。ありがとうお兄ちゃん」
「怪獣の恵み潤う村、か」
「ずっと昔から…この村は怪獣と共に暮らしてきたんだ」
「「大地の怪獣ラボ」」
「今回の怪獣はこれだ!」
『ホオリンガ、解析中』
「坂根村に現れたホオリンガ。大人しい怪獣なんだけど、その花粉は人間にはちょっとキツいかな」
「そしてこのサイバーカードはウルトラマンマックスだ。我々と共に戦ったウルトラマンマックス。彼が授けてくれたこのカード、きっと私や大地を助けてくれるに違いない」
「次回も」「「観てくれよな!」」
「繰り返されるサイバーゴモラのシンクロ実験。でもゴモラは俺達のコントロールを受け付けようとしない。
サイバー怪獣と繋がる為に必要なもの、俺に足りないものとは一体何なんだ!?
次回ウルトラマンX『未知なる友人』」
「ホオリンガ!」
「一ヶ月前、Y3-N1の坂根村に怪獣が出現、Xioが出動しました。調査の結果、攻撃性は認められず動く事もありません。使っていない畑で眠るだけ、大人しい怪獣です。光合成をして排泄はしない、まるで植物そのもの。そこで坂根村と協議をし、保護下に置いてモニタリングを行う事が決まりました。
これが昨日の様子です」
「弱ってる?」「うん。諸君、これを見てくれ」
「これが一ヶ月前の栄養状態です」
「そんでこっちが今の栄養状態」
「脳波も弱く、ガオディクションでの解析もできません」
「栄養失調って事?」「坂根村の移行は?」
「怪獣との共生を望んでおり、治療をして欲しいと」
「ラボチームの提案を受諾。怪獣を治療の対象に指定する。Xio、出動!」
「「「了解!」」」
その頃、坂根村では怪獣を観光の目玉にした村おこしで賑わっていた。
「怪獣を元気にして下さるそうで、有難うございます。ねっ。毎日がお祭り騒ぎ。ちょっと失礼…あの怪獣は今や人気もんです。怪獣を珍獣や言うて観光客がわんかさ。栄養失調なんて可哀想でね。
ちょっと失礼、1+1は…」「「2」」
「はい。えーこの写真、早速坂根村のブログにアップしてもよろしいですか?」
「あ…あ、はい」「アハハ有難うございます」
「村長ぉぉ━━!!」「あぁ?」
「村長、大変です!」「何だ!?」
「か、怪獣…怪獣が!」「おぉどうした?」
「名前です! サカネッシーとヤマゴン、こん二つで意見が割れて」
「バカッ! 坂根村のサカネッシー、こっちのほうがクールじゃあ言うに」
「ヤマゴンの方がロマンスじゃあ言うて」
「村おこしの目玉にそんな古臭い名前がつけられるか! 儂が説得する。先生、それじゃ怪獣の事よろしくお願いします」
「お願いします」「何処じゃあ!」
「村長、こちらです」「よっしゃあ!」
「この村の人間は怪獣に好意的だな」
「まぁ…そうかな」「怪獣と人間を絆ぐ…そのきっかけになりそうだ」
「そうだね。よし、絶対に元気にするぞ」
「ああd(^▽°)」
「スカイマスケッティ、ジオポルトス、スタンバイOK」
「これより怪獣治療作戦を開始する! スカイマスケッティが怪獣の上空から注意を引き、その隙を狙ってランドマスケッティにバトンタッチせよ!」
「「「了解!」」」
「マスケッティ、リジェクト!」
『ランドマスケッティ、カムイン』
「この、このマシンで薬を飲ませる訳ですか?」
「薬を仕込んだアンプル弾を撃ち込むんです」
「簡単に言うとお注射チクッて」
「ん、花どうした?」
「おじいちゃん、ダメ! ダメなの! シーッてして」
「怪獣さんに注射をするんだ。そしたら静かにするね」
「お注射!? もっとダメ! 絶対ダメ!!」
「あーいたァ。村長さんすいません。急に飛び出して」
「ああそうか。花、千鶴ちゃんと一緒に安全な場所で待っていてくれ。なっ♪ ん、どうした?」
「お注射ダメ! ダメなの!(`>ロ<´)」
「痛くない注射なんだ」
「ホオリンガは病気じゃない!!」
「ホオリンガ? あの怪獣の事かな。花ちゃんはあの怪獣の事何か知ってるの?」
「ランドマスケッティから!」
「お薬発射準備よし!だって」
「え、あっちょっと待っ…!」
「発射!」「怪獣の栄養値、低下が止まったッス!」
「おお!」「よしっ!」
村長とスタッフの草野は元気になったホオリンガに芸を仕込もうと企画会議を開こうとするが…。
「何だ!?」「怪獣の栄養値上昇! 上昇…更に上昇!!」
「ドンドン元気になっていくゥ━━!!」
眠っていたホオリンガが突然動き出したせいでパニックになり逃げ惑う観光客達。
って、サブタイトルは「怪獣は動かない」なのに動いとるやんwΣ\(^ロ^;)
「ホオリンガ、ゴメンね」
「現在、栄養値が上昇を続け怪獣が活性化。根っこが地上に這い出しグングン伸びておる」
「24時間後には村全体に広がると推測されます。被害が拡大する前に何か手を打たないと」
「怪獣に攻撃の意図は?」
「ない。薬が効き過ぎたかなぁ」
「薬を中和…もしくは排出する事はできませんか?」
「解毒剤はある。だが身体から薬を出し切るのに丸二日かかる」
「根っこを切ればいいんじゃないのか?」
「根っこは再生力が高いっス」
「痛がるかも知れないし。ルールなら覚えられるよ」
「あの怪獣は病気ではない…」
「花ちゃんって女の子が言ってたんです。気になって調べてみたんですが、怪獣の眠る地面から大量の植物ホルモンが検出されました」
「それは怪獣の身体から失われた栄養素だな」
「例えば怪獣が地面に栄養を与えていたとか…」
「どうして?」「その理由が分かれば、いい解決方法が見つかるかも知れません。それにあの子の言ってた事がただの偶然とは思えないんです」
「よし、ラボチームは調査を続けてくれ。防衛部隊は引き続き厳戒態勢で怪獣とその根を警戒!」
「「「了解!」」」「ガッテンテン」
「よし、俺達も行くぞ!」「ああ」
「二手に別れるからな」
「ねえ、これって…」
「確か…原っぱだったな。何もない空地だ」
「それだ!」「怪獣を移動させる!?」
「はい」
「まず怪獣を村から遠ざけ、ここで解毒剤を投与します。これなら効果が出るまでに時間が稼げます」
「イヤァいかん! この原っぱは村の外れの更に外れにあります。観光客が怪獣を見に行くには遠すぎます!」
「遠いからこそ時間稼ぎになるんです」
「怪獣は村の観光資源。動かす事は許しません!」
「これ以上村への被害を広げない為にも…!」
「薬が効くのに丸二日でしたっけ? それぐらい我慢しますよぉ」
『本部より報告。根っこでカラス台が崩壊』
「村長の作った展望台」
『本部より報告。坂根大橋が通行不能』
「村長の作った橋だ!」
『本部より報告。坂根公園の銅像が倒れました!』
「村長の銅像ォォォ!!」
「もうやめてェェェ━━!!(>ロ<;) お願いしますっ! 怪獣を移動させてください」
「分かりました。村長の許可が出ました。これより怪獣移動作戦を開始します!」
なんかホオリンガに恨まれてる? 村長さんw
「ホオリンガ言うのはカミンガの名前です」
「カミンガ?」「この村の言葉で神様」
「ホオリ様でホオリンガ」
「突然やって来て土地を豊かにしてくれた神様です」
「花ちゃんはどうしてあの怪獣をホオリ様と?」
「さあ」「ホオリ様の姿があの怪獣に似ているとか?」
「姿は分からんのです。この話自体、殆どが忘れられとって。あ、でも花ちゃんのお父さんが…昔話の学者さんなんです。外国に行ってるんですけど、何か教えてもらったんかも知れません」
「仲良いんだね。ホオリンガに注射ゴメンねって言いたいんだ。えっと…ごめんなさい」
「いいって」「ゴメンねー。花ちゃんはホオリンガが病気ではないって思うんだね。どうしてかな」
「ナイショなの。お父さんと花のナイショ」
「そっか」
Xioによるホオリンガ移動作戦が敢行される。
「スカイマスケッティ、トラッピングスタンバイOK!」
「ジオアラミス、レビテーションスタンバイOK!」
「怪獣輸送、開始!」「了解!」
「どっか連れてく!? そんなのダメ!」
「このままじゃ村がもっと大変な事になっちゃうんだ」
「ホオリンガ、あそこに居たいって! あそこがいいって! あっ!」
「身体に引っ張られたんだ」
「あのね、見て欲しいのがね、あるの」
「花ちゃん?」「あれ」
「これは…ホオリンガ!?」
「ホオリンガはずっと昔もこの村に来たの」
「ホオリンガは…この村で眠って…山になる」
「あれがお父さん。あれがおじいちゃん」
「ホオリンガはこの村で山になる為にやって来たの?」
「みんなと一緒に居たいの」
無理矢理自分を移動させようとする人間達に怒りを感じたホオリンガは黄色い粒子を巻き散らしながら暴れ出した。
「ダメ! 動かさんといて!!」
「作戦を中止してくださ…!」
「何? これ…」
「何だ!? 前が見えない!」
「ハヤト、持ちこたえろよぉ!!」
「アラミスだけじゃ支え切れない!!」
「怪獣、意思を持って粒子を放出!!」
「いかん! あれは地球人に一番効く攻撃だ!!」
「まさか…!?」「花粉だよ!」
「花ちゃん…!」「ホオリンガ、怒ってる!」
「村から離れたくないと抵抗してる?」
「粒子放出量、上昇!」
「現地より報こ…クシュッ!」
「怪獣がこのまま…クシュン! 放出続けたら…」
「人の住めない状況にまで…花粉だらけ…クックシュ!」
「何とかして…くださいっ!!」
「アスナ、ワタル・ハヤトは住民の避難誘導に当たれ!!」
「花粉で視界が覆われていて、動けません!!」
「こっちもですゥゥ!!」
「花粉第二波、来ます!!」
「ダメ! ホオリンガ、ダメ! どうしよう…ダメ! ホオリンガァ、ダメェ!!」
「エックス、ユナイトだ! クシュン!」
「スパークドールズにするのか?」
「違う! ホオリンガの身体を清めたい…ハクシュッ!」
「薬を身体から出すんだな」
「ああまでしてここに居たがってる。それに…」
「ホオリンガ、大人しくして!! ダメ!!」
「花ちゃんの想いを大切にしたいんだ!」
「君らしいな。よし、ユナイトだ!」
『ウルトラマンエックスとユナイトします』
「エックスゥゥ━━━ッ!!」
『エックス、ユナイテッド』
「大地、いくぞ!」「ああ。まずは村への花粉被害を押さえる」
「エックスバリアドーム!!」
ホオリンガをバリアで囲い、花粉の放出を防ぐエックス。
ネクサスのメタフィールドや(≧∇≦)/
触手と花粉攻撃に苦しめられるが、触手から脱出してプリファイウェーブでホオリンガを浄化させる。
やがてホオリンガは古文書の言い伝え通り、山となって村全体にエネルギーを注ぎ込む。
「ホオリンガ、綺麗だね」
「お父さんとね、おじいちゃんとね、ひいひいおじいちゃんと、みんなと居るの」
「おーい花、お父さんが帰ってきたぞ」
「ホント?」「ああ」
「あの怪獣の事、話してあげましょ」
「うん。ありがとうお兄ちゃん」
「怪獣の恵み潤う村、か」
「ずっと昔から…この村は怪獣と共に暮らしてきたんだ」
「「大地の怪獣ラボ」」
「今回の怪獣はこれだ!」
『ホオリンガ、解析中』
「坂根村に現れたホオリンガ。大人しい怪獣なんだけど、その花粉は人間にはちょっとキツいかな」
「そしてこのサイバーカードはウルトラマンマックスだ。我々と共に戦ったウルトラマンマックス。彼が授けてくれたこのカード、きっと私や大地を助けてくれるに違いない」
「次回も」「「観てくれよな!」」
「繰り返されるサイバーゴモラのシンクロ実験。でもゴモラは俺達のコントロールを受け付けようとしない。
サイバー怪獣と繋がる為に必要なもの、俺に足りないものとは一体何なんだ!?
次回ウルトラマンX『未知なる友人』」