「これが今話題の想い石でーす。この石に描かれたお侍さん、裸足なんです。自分の履き物を供えるとそれを履いて運命の相手の元に行って恋を叶えてくれると言われてます。
新品じゃなくて自分が履いた物を供えるのがポイントでーす。フフッかく言う私も、この石に靴を供えてから三日後…ウフッ♥ ジャーン!こんな素敵なダーリンと出会いちゃいましたぁー♪」
「ダーリンこと和夫です」
「ナンセンス!(―△―)」
「「ええっちょっとぉぉ!💦」」
「はっ!この石、確か…」
「ほらぁシンさんまで食いついてる。これ絶対凄いネタだよ。アクセス倍増間違いなーし(^▽^)b」
「あのねぇ、安い女性誌の巻末広告じゃないんだからこんなのSSPのサイトに載せられる訳ないでしょう」
「だって女性の一番の興味は恋愛だって言うじゃん」
「あのね、今時の女性は恋も仕事も自分で掴むのよ。このあたしのようにねぇ!!♪」
「ねぇ!ハハ…💧」
「「アハハハハハハ…ハァ…💧」」
「なんちゃって(;^ロ^)」
「ああっヤバい、もうこんな時間だ💦 バイト行かなきゃ! あ、あたし今日戻んないから」
「ちょっと、仕事はぁ!?(;°ロ°)」
「ン? あれ、言ってなかったったけ? あたし今日親友のバチェロレッテなの。行かない訳に行かないでしょう。じゃあね」
「あ~いつも自分だけ…💧」
「あぁ…(―▽―) バチェロレッテって何だ?」
「ン? あぁガイさん。バチェロレッテっていうのは結婚式前日の花嫁が女友達とするパーティーの事。言うなれば女同士のバカ騒ぎって奴だねぇー。キャップってば靴まで新調してんだよ。大体新差がそんなんで変える訳ねえじゃん」
バイト後、チョココロネを食べながらそのままバチェロレッテの会場である東都ホテルに向かうナオミ。
「ナオミ」「陽子ぉぉ久しぶりぃ(*^▽^*)」
会場には陽子の結婚を祝おうと、高校時代のクラスメイト達が集まっていた
「どうしたの? みんな気合入ってんじゃん」
「だって今日、陽子の旦那さんが来るんだって。東都ホテルチェーンの御曹司だよぉ♪」
「御曹司? ご主人は同じ職場の人だって…」
「ホテルで働いていて、御曹司に見初められたのよ」
「ホント、東都ホテルに就職して良かったよねぇ」
「女の幸せは男で決まるもん」
「何言ってんの? 陽子はホテルの仕事が好きだって…」
「だって東都ホテル辞めるんでしょ?」
「そうなの?」「・・・うん」
「どうして!?💦」「まぁ色々あって…」
「だって陽子、ホテルの仕事大好きだって言ってたじゃない💧」
「ナオミ…何かついてる」
「えっ? あぁ💧 ああっ!💦」
口についたチョココロネのチョコを拭こうとバッグを漁っている内にうっかり落して中の作業服が飛び出してしまう。それを見てクスクス笑い出すクラスメイト達。
「・・・失礼💦」
「「アハハハハハハハッ(≧∇≦)」」
「ナオミ可哀想ww((*´゚∀゚`*))」
「クラス一の優等生がバイト暮しとはねえww」
「あっねぇ陽子。あしたの貢納婚家の結婚式、ナオミも呼んでるんでしょう。ご親族の手前ヤバくない?」
「そうね…」「だよねぇ。ヘルメット被ってきちゃったりしてww」
恋愛そっちのけでバイトに明け暮れる今の自分をクラスメイト達にバカにされ、陽子までそう思っているのかとショックを受けるナオミ。
「よかったら使ってください」
「あ…はい」「あ、朗さん」
「「キャーカッコいい〜♥♥」」
ハンカチを渡したのは陽子の婚約者の御曹司であった。幸せそうな陽子の姿を見ていたら、とても居たたまれず会場を後にするナオミ。
その帰路…ナオミは高校の頃、陽子と交わしたあの日の事を思い出していた。
「パパが東京で就職なんて絶対にダメだって…折角第一志望の東都ホテル受かったのに」
「例え親だからって自分の幸せを邪魔させちゃダメ。だって自分の幸せを決めるのは自分、でしょ?」
「ナオミ…」「あたしも頑張るから、陽子も頑張って」
「ありがとうナオミ」
グシャッ!「あっ!💦」バタンっ☆
「もう何なのよぉ💧 うっ…Σ(°д°;)! 嘘でしょう💧 うぅ~ぅっ(ノ`ロ´)ノ))」
「あっ💧あっあぁちょっと待って💦あっ💦」
階段の下まで飛び越える程、勢いよく靴をぶん投げてしまい慌てて回収に向かうナオミはあの噂になっている例の石を見つける。
「想い石?…」本当に願いが叶うのか半信半疑ながら思わず壊れた靴を供えて祈ってしまうナオミ。
「何やってんの、あたし! ちっとも羨ましくなんかないんだから! 何が御曹司よ、あたしはあたしの力で幸せ掴むんだから!」
そんなナオミの嫉妬心を聞き届いていたのか、石から不気味な妖気が漂う。
「ただいま…」「バチェロ何とかはどうしたんだ?」
「キャップ、もしかしてその靴で行ったの?」
「これには理由があって…」
「キャップ、これを見てください。ジェッタ君が取材していた想い石ですが、大変な物かも知れません」
「どういう事?」
「この石に書かれていた文字、気になっていたんです。拡大して解析すると…『戀鬼 ここに在り』」
「戀鬼って何?」「太平風土記に拠れば、戀鬼は戦国時代に愛し合いながらも引き裂かれた武将と姫の怨霊です。幸福な恋人を妬み、真っ赤に燃える甲冑に身を包んで婚礼に現れては花嫁を傷つけた」
「嫉妬の炎で焼いたのか」
「その怨霊鬼を偉大な法師が石の中に鎮めた…それ以来、鬼は自分の霊力を人間の願いを叶える事に使うようになったそうです」
物凄い音がして外を見ると、真っ赤な鎧を纏った巨大武者が闊歩していた。
「あぁっ!赤い甲冑着てる!Σ(;°ロ°)」
「丁度想い石の方向です!」
巨大武者は振り向き、ナオミに視線を向ける。まるで「そなたの願い、聞き入れた」と語りかけているかのように。
「ああっ消えた💦Σ(;°д°)」
「ちょ、キャップ!?💦」
「ちょ、ちょっと!💦」
まさか!と思い、想い石のある階段前まで駆けつけてみると自分の靴だけが紛失していた。
「えっ!? 何で…何であたしの靴だけないの!?💦」
「大した女だ」ジャグジャグ登場!
「あなた…」「眠っていた怨霊を目覚めさせるとはな」
「あたしが!?6(°д°;)」
「人生は時に思いもよらない事が起こる。それは時に悲劇かも知れない。自分の心に聞いてみろ、それが本当は自分が望んでいた事だと分かる」
「ダメ…あたし、そんな事望んでない!」
「いいや、お前はどこかで悲劇を望んでいる。闇を抱えてる。素直に認めたらどうだ?」
「勝手な事言うな! 誰の心にも闇はある。闇があるからこそ、光もある。闇を抱えてない人間に世界を照らす事はできない」
「まぁいいや。お前もいずれ現実に打ちのめされる事になる。地獄からの誘いに身を委ねろ…」
「ガイさん、あたし…」
「あいつ、珍しくいい事言ってたな」
「えっ?」「人生には思いもよらない事が起こる…ナオミが本当に望めば、未来は変えられる。そういう事じゃないのか?」
「あたし、陽子の所に行く」
翌日、巨大武者=戀鬼(紅蓮騎)が襲って来る事を陽子に知らせようとするが…。
「だから言ったろ。いくら俺がVTL隊だからって強制的に避難なんかさせられないって💧」
「昨夜巨大な侍が現れた事は知ってますよね。その侍が今、このホテルに向かってるんです!」
「証拠は?」「(´・﹏・`;)・・・・・」
「今日は僕達の結婚式なんです。簡単に中止なんかできないよ」
「ナオミ…私の結婚に反対なの?」
「・・・違う」
その時、ナオミの言った通りに戀鬼が出現する。
「デジカメ!」「はい!」
「Σ(;°ロ°)! あたしの靴!」
戀鬼は真っ直ぐホテルを目指して進む。
「VTL隊に応援要請する! 皆さんは早く車に乗りこんで避難してください!」
「陽子、逃げよう!💦」
「行けない!」「何で!? 早く💦…陽子!」
「ジャックさん!」『ウルトラマンジャック!』
「ゼロさん!」『ウルトラマンゼロ!』
「キレのいい奴、頼みます!」
『フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ!』
「光を超えて、闇を斬る! オーブスラッガーランス! トライデントスラッシュ!!」
戀鬼はトライデントスラッシュの太刀筋を軽々と見切って躱す。
『覚醒せよ、オーブオリジン!』
「オーブカリバー!」
「銀河の光が我を呼ぶ!」
オーブオリジンvs戀鬼の真剣勝負。
だが剣の腕では戀鬼に分があり、オーブカリバーを落とされ戀鬼の剣撃に苦戦を強いられるも何とか躱してオーブカリバーを拾い上げ戀鬼の剣を受け止めるオーブ。
「陽子…これ、全部あたしのせいなの。あの侍は怨霊なの。幸せそうなカップルを羨んで結婚式の日に花嫁を…あいつの目的は…陽子、あなたよ」
「ホントだ…キャップの靴履いてる💧」
「想い石に靴を…供えたのですか?」
「(´._.)))あたしね…好きな事、自分で選んで生きてきたつもりだったんだけど…でもなかなか上手くいかなくて、不安だったんだと想う。そんな時に陽子の幸せそうな姿を見て…」
「ナオミ…」「あたしの心の奥深くにある小さな妬みがあの怨霊を甦らせてしまったの。どうやって止めたらいいかも分かんない…ホントごめん…最低💧」
「分かるよ」「ええっ!?」
「あたし、ナオミの気持ち分かる…分かるよ」
「陽子…」
戀鬼は愛刀に自らの妖気を纏わせ、オーブに斬り掛かる。
オーブを地に伏せさせた戀鬼はそのままホテルの方へ向かい、破壊しようと剣を向けたその時…。
「やめてぇぇええ━━━━!!」
ナオミが戀鬼を説得する為に立ちはだかる。
「あたしなんかのちっぽけな想いに惑わされないで! お願い!」
「ナオミィィ━━!!💦 ナオミッ!」
「危ないっ!💦」
「ナオミ、逃げて!💦 ナオミ、逃げて!」
『『想い石様、ありがとぉ━♪』』
『想い石様ありがとう(*^▽^*) 僕をこんなに幸せにしてくれて』
「今陽子を傷つけようとしているのもあなただけど、この人達の幸せを祝福していたのもあなた! どっちの自分が好きだったか、幸せだったか考えてみて!」
「だって自分の幸せを決めるのは自分、でしょ!? だからお願い、自分の気持ちに耳を傾けて! あなたならできる!できるから!」
ナオミの必死の説得が通じたのか、戀鬼は剣を降ろしオーブに自分を倒すよう自らの身を晒す。
戀鬼の心に応えるオーブ。
「オーブウォーターカリバー」
オーブカリバーに宿る水の力が戀鬼を優しく包み込む。
再びナオミに視線を送る戀鬼。それは「ありがとう」と語り掛けているような穏やかな表情だった。
「・・・ごめん・・・ごめんね・・・(´;△;)」
戀鬼は浄化され、静かに昇天していった。その空は清々しい程晴れ渡っていた。
「彼の親族ね、あたしとの結婚に反対してるの」
「えっ?」「だから彼は東都ホテルの経営から外された。それであたしも仕事を辞めざるを得なくなったの」
「ごめん…あたし、何にも知らなくて(;´.△.`)」
「でもあたし達にはこのホテルがあるもの」
「全財産を投資した、ゼロからのスタートよ」
「だからここから逃げなかったのね」
「だから…あたし、ナオミの気持ち分かるの。上手くいくかどうか…毎日不安だもん。あたしだってみんなの事が羨ましい。ナオミの事も羨ましい」
「ええっ?」「だってあんなに素敵な仲間がいて…でもさ、自分の幸せを決めるのは自分、でしょ?」
「陽子…」「あたしも頑張るから、ナオミも頑張って」
実は陽子も今の自分に不安を感じていた事を知ったナオミ。本当の気持ちを吐露し、高校時代から変わらない友情を確認し合う二人。
「行こっか」そして、ナオミは心から陽子に祝福の言葉を送る。
「おめでとう。陽子」
「ウルトラヒーロー大研究! 今日のヒーローは、この人だ!」
『ウルトラマンエース!』
「ウルトラ兄弟の一員 エースさん。様々な技を使いこなす光線の名手だ。
そして、今日の怪獣は…」
『戀鬼!』
「戦国時代の武将と姫の怨霊 戀鬼。真っ赤な甲冑の姿から、かつては紅蓮騎とも呼ばれていたんだ。
次回も観てくれよな!」
「惑星侵略連合の生き残り、メトロン星人タルデの銃口がジャグラーに向けられる。
組織の仇に放たれる復讐の弾丸がジャグラーを捉えるのか、それとも…。
次回ウルトラマンオーブ『復讐の引き金』
銀河の光が我を呼ぶ!」
新品じゃなくて自分が履いた物を供えるのがポイントでーす。フフッかく言う私も、この石に靴を供えてから三日後…ウフッ♥ ジャーン!こんな素敵なダーリンと出会いちゃいましたぁー♪」
「ダーリンこと和夫です」
「ナンセンス!(―△―)」
「「ええっちょっとぉぉ!💦」」
「はっ!この石、確か…」
「ほらぁシンさんまで食いついてる。これ絶対凄いネタだよ。アクセス倍増間違いなーし(^▽^)b」
「あのねぇ、安い女性誌の巻末広告じゃないんだからこんなのSSPのサイトに載せられる訳ないでしょう」
「だって女性の一番の興味は恋愛だって言うじゃん」
「あのね、今時の女性は恋も仕事も自分で掴むのよ。このあたしのようにねぇ!!♪」
「ねぇ!ハハ…💧」
「「アハハハハハハ…ハァ…💧」」
「なんちゃって(;^ロ^)」
「ああっヤバい、もうこんな時間だ💦 バイト行かなきゃ! あ、あたし今日戻んないから」
「ちょっと、仕事はぁ!?(;°ロ°)」
「ン? あれ、言ってなかったったけ? あたし今日親友のバチェロレッテなの。行かない訳に行かないでしょう。じゃあね」
「あ~いつも自分だけ…💧」
「あぁ…(―▽―) バチェロレッテって何だ?」
「ン? あぁガイさん。バチェロレッテっていうのは結婚式前日の花嫁が女友達とするパーティーの事。言うなれば女同士のバカ騒ぎって奴だねぇー。キャップってば靴まで新調してんだよ。大体新差がそんなんで変える訳ねえじゃん」
バイト後、チョココロネを食べながらそのままバチェロレッテの会場である東都ホテルに向かうナオミ。
「ナオミ」「陽子ぉぉ久しぶりぃ(*^▽^*)」
会場には陽子の結婚を祝おうと、高校時代のクラスメイト達が集まっていた
「どうしたの? みんな気合入ってんじゃん」
「だって今日、陽子の旦那さんが来るんだって。東都ホテルチェーンの御曹司だよぉ♪」
「御曹司? ご主人は同じ職場の人だって…」
「ホテルで働いていて、御曹司に見初められたのよ」
「ホント、東都ホテルに就職して良かったよねぇ」
「女の幸せは男で決まるもん」
「何言ってんの? 陽子はホテルの仕事が好きだって…」
「だって東都ホテル辞めるんでしょ?」
「そうなの?」「・・・うん」
「どうして!?💦」「まぁ色々あって…」
「だって陽子、ホテルの仕事大好きだって言ってたじゃない💧」
「ナオミ…何かついてる」
「えっ? あぁ💧 ああっ!💦」
口についたチョココロネのチョコを拭こうとバッグを漁っている内にうっかり落して中の作業服が飛び出してしまう。それを見てクスクス笑い出すクラスメイト達。
「・・・失礼💦」
「「アハハハハハハハッ(≧∇≦)」」
「ナオミ可哀想ww((*´゚∀゚`*))」
「クラス一の優等生がバイト暮しとはねえww」
「あっねぇ陽子。あしたの貢納婚家の結婚式、ナオミも呼んでるんでしょう。ご親族の手前ヤバくない?」
「そうね…」「だよねぇ。ヘルメット被ってきちゃったりしてww」
恋愛そっちのけでバイトに明け暮れる今の自分をクラスメイト達にバカにされ、陽子までそう思っているのかとショックを受けるナオミ。
「よかったら使ってください」
「あ…はい」「あ、朗さん」
「「キャーカッコいい〜♥♥」」
ハンカチを渡したのは陽子の婚約者の御曹司であった。幸せそうな陽子の姿を見ていたら、とても居たたまれず会場を後にするナオミ。
その帰路…ナオミは高校の頃、陽子と交わしたあの日の事を思い出していた。
「パパが東京で就職なんて絶対にダメだって…折角第一志望の東都ホテル受かったのに」
「例え親だからって自分の幸せを邪魔させちゃダメ。だって自分の幸せを決めるのは自分、でしょ?」
「ナオミ…」「あたしも頑張るから、陽子も頑張って」
「ありがとうナオミ」
グシャッ!「あっ!💦」バタンっ☆
「もう何なのよぉ💧 うっ…Σ(°д°;)! 嘘でしょう💧 うぅ~ぅっ(ノ`ロ´)ノ))」
「あっ💧あっあぁちょっと待って💦あっ💦」
階段の下まで飛び越える程、勢いよく靴をぶん投げてしまい慌てて回収に向かうナオミはあの噂になっている例の石を見つける。
「想い石?…」本当に願いが叶うのか半信半疑ながら思わず壊れた靴を供えて祈ってしまうナオミ。
「何やってんの、あたし! ちっとも羨ましくなんかないんだから! 何が御曹司よ、あたしはあたしの力で幸せ掴むんだから!」
そんなナオミの嫉妬心を聞き届いていたのか、石から不気味な妖気が漂う。
「ただいま…」「バチェロ何とかはどうしたんだ?」
「キャップ、もしかしてその靴で行ったの?」
「これには理由があって…」
「キャップ、これを見てください。ジェッタ君が取材していた想い石ですが、大変な物かも知れません」
「どういう事?」
「この石に書かれていた文字、気になっていたんです。拡大して解析すると…『戀鬼 ここに在り』」
「戀鬼って何?」「太平風土記に拠れば、戀鬼は戦国時代に愛し合いながらも引き裂かれた武将と姫の怨霊です。幸福な恋人を妬み、真っ赤に燃える甲冑に身を包んで婚礼に現れては花嫁を傷つけた」
「嫉妬の炎で焼いたのか」
「その怨霊鬼を偉大な法師が石の中に鎮めた…それ以来、鬼は自分の霊力を人間の願いを叶える事に使うようになったそうです」
物凄い音がして外を見ると、真っ赤な鎧を纏った巨大武者が闊歩していた。
「あぁっ!赤い甲冑着てる!Σ(;°ロ°)」
「丁度想い石の方向です!」
巨大武者は振り向き、ナオミに視線を向ける。まるで「そなたの願い、聞き入れた」と語りかけているかのように。
「ああっ消えた💦Σ(;°д°)」
「ちょ、キャップ!?💦」
「ちょ、ちょっと!💦」
まさか!と思い、想い石のある階段前まで駆けつけてみると自分の靴だけが紛失していた。
「えっ!? 何で…何であたしの靴だけないの!?💦」
「大した女だ」ジャグジャグ登場!
「あなた…」「眠っていた怨霊を目覚めさせるとはな」
「あたしが!?6(°д°;)」
「人生は時に思いもよらない事が起こる。それは時に悲劇かも知れない。自分の心に聞いてみろ、それが本当は自分が望んでいた事だと分かる」
「ダメ…あたし、そんな事望んでない!」
「いいや、お前はどこかで悲劇を望んでいる。闇を抱えてる。素直に認めたらどうだ?」
「勝手な事言うな! 誰の心にも闇はある。闇があるからこそ、光もある。闇を抱えてない人間に世界を照らす事はできない」
「まぁいいや。お前もいずれ現実に打ちのめされる事になる。地獄からの誘いに身を委ねろ…」
「ガイさん、あたし…」
「あいつ、珍しくいい事言ってたな」
「えっ?」「人生には思いもよらない事が起こる…ナオミが本当に望めば、未来は変えられる。そういう事じゃないのか?」
「あたし、陽子の所に行く」
翌日、巨大武者=戀鬼(紅蓮騎)が襲って来る事を陽子に知らせようとするが…。
「だから言ったろ。いくら俺がVTL隊だからって強制的に避難なんかさせられないって💧」
「昨夜巨大な侍が現れた事は知ってますよね。その侍が今、このホテルに向かってるんです!」
「証拠は?」「(´・﹏・`;)・・・・・」
「今日は僕達の結婚式なんです。簡単に中止なんかできないよ」
「ナオミ…私の結婚に反対なの?」
「・・・違う」
その時、ナオミの言った通りに戀鬼が出現する。
「デジカメ!」「はい!」
「Σ(;°ロ°)! あたしの靴!」
戀鬼は真っ直ぐホテルを目指して進む。
「VTL隊に応援要請する! 皆さんは早く車に乗りこんで避難してください!」
「陽子、逃げよう!💦」
「行けない!」「何で!? 早く💦…陽子!」
「ジャックさん!」『ウルトラマンジャック!』
「ゼロさん!」『ウルトラマンゼロ!』
「キレのいい奴、頼みます!」
『フュージョンアップ! ウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュ!』
「光を超えて、闇を斬る! オーブスラッガーランス! トライデントスラッシュ!!」
戀鬼はトライデントスラッシュの太刀筋を軽々と見切って躱す。
『覚醒せよ、オーブオリジン!』
「オーブカリバー!」
「銀河の光が我を呼ぶ!」
オーブオリジンvs戀鬼の真剣勝負。
だが剣の腕では戀鬼に分があり、オーブカリバーを落とされ戀鬼の剣撃に苦戦を強いられるも何とか躱してオーブカリバーを拾い上げ戀鬼の剣を受け止めるオーブ。
「陽子…これ、全部あたしのせいなの。あの侍は怨霊なの。幸せそうなカップルを羨んで結婚式の日に花嫁を…あいつの目的は…陽子、あなたよ」
「ホントだ…キャップの靴履いてる💧」
「想い石に靴を…供えたのですか?」
「(´._.)))あたしね…好きな事、自分で選んで生きてきたつもりだったんだけど…でもなかなか上手くいかなくて、不安だったんだと想う。そんな時に陽子の幸せそうな姿を見て…」
「ナオミ…」「あたしの心の奥深くにある小さな妬みがあの怨霊を甦らせてしまったの。どうやって止めたらいいかも分かんない…ホントごめん…最低💧」
「分かるよ」「ええっ!?」
「あたし、ナオミの気持ち分かる…分かるよ」
「陽子…」
戀鬼は愛刀に自らの妖気を纏わせ、オーブに斬り掛かる。
オーブを地に伏せさせた戀鬼はそのままホテルの方へ向かい、破壊しようと剣を向けたその時…。
「やめてぇぇええ━━━━!!」
ナオミが戀鬼を説得する為に立ちはだかる。
「あたしなんかのちっぽけな想いに惑わされないで! お願い!」
「ナオミィィ━━!!💦 ナオミッ!」
「危ないっ!💦」
「ナオミ、逃げて!💦 ナオミ、逃げて!」
『『想い石様、ありがとぉ━♪』』
『想い石様ありがとう(*^▽^*) 僕をこんなに幸せにしてくれて』
「今陽子を傷つけようとしているのもあなただけど、この人達の幸せを祝福していたのもあなた! どっちの自分が好きだったか、幸せだったか考えてみて!」
「だって自分の幸せを決めるのは自分、でしょ!? だからお願い、自分の気持ちに耳を傾けて! あなたならできる!できるから!」
ナオミの必死の説得が通じたのか、戀鬼は剣を降ろしオーブに自分を倒すよう自らの身を晒す。
戀鬼の心に応えるオーブ。
「オーブウォーターカリバー」
オーブカリバーに宿る水の力が戀鬼を優しく包み込む。
再びナオミに視線を送る戀鬼。それは「ありがとう」と語り掛けているような穏やかな表情だった。
「・・・ごめん・・・ごめんね・・・(´;△;)」
戀鬼は浄化され、静かに昇天していった。その空は清々しい程晴れ渡っていた。
「彼の親族ね、あたしとの結婚に反対してるの」
「えっ?」「だから彼は東都ホテルの経営から外された。それであたしも仕事を辞めざるを得なくなったの」
「ごめん…あたし、何にも知らなくて(;´.△.`)」
「でもあたし達にはこのホテルがあるもの」
「全財産を投資した、ゼロからのスタートよ」
「だからここから逃げなかったのね」
「だから…あたし、ナオミの気持ち分かるの。上手くいくかどうか…毎日不安だもん。あたしだってみんなの事が羨ましい。ナオミの事も羨ましい」
「ええっ?」「だってあんなに素敵な仲間がいて…でもさ、自分の幸せを決めるのは自分、でしょ?」
「陽子…」「あたしも頑張るから、ナオミも頑張って」
実は陽子も今の自分に不安を感じていた事を知ったナオミ。本当の気持ちを吐露し、高校時代から変わらない友情を確認し合う二人。
「行こっか」そして、ナオミは心から陽子に祝福の言葉を送る。
「おめでとう。陽子」
「ウルトラヒーロー大研究! 今日のヒーローは、この人だ!」
『ウルトラマンエース!』
「ウルトラ兄弟の一員 エースさん。様々な技を使いこなす光線の名手だ。
そして、今日の怪獣は…」
『戀鬼!』
「戦国時代の武将と姫の怨霊 戀鬼。真っ赤な甲冑の姿から、かつては紅蓮騎とも呼ばれていたんだ。
次回も観てくれよな!」
「惑星侵略連合の生き残り、メトロン星人タルデの銃口がジャグラーに向けられる。
組織の仇に放たれる復讐の弾丸がジャグラーを捉えるのか、それとも…。
次回ウルトラマンオーブ『復讐の引き金』
銀河の光が我を呼ぶ!」